« 親鸞 非僧・非俗 絶対他力 895 | トップページ | 恵信尼と親鸞のお子さん達 897 »

2024年5月11日 (土)

「五戒」の破戒は昔から常態? 896

皆さんお元気でお過ごしでしたか?
本日より、前回からの続きです。
ところで、親鸞の連れ合いに「恵信尼(1182~1268? )」さんが。
世に云う、親鸞の「妻帯」です。
彼女と親鸞との婚姻は「建永の法難配流(1207/2/28)」の前後2説有り。
前の場合は官僧故に「不邪婬戒」=不貞行為禁止の違反に。
基本的に仏教入門者の守りべき「五戒」の一つ。
「五戒」は
1 不殺生戒(ふせっしょうかい)・・・生物殺害禁止
2 不偸盗戒(ふちゅうとうかい)・・・窃盗禁止
3 不邪淫戒(ふじゃいんかい)・・・不倫禁止
4 不妄語戒(ふもうごかい)・・・嘘つき禁止
5 不飲酒戒(ふおんじゅかい)・・・酒飲み禁止
僧が「不邪淫戒」を破る、「破戒」は仏教語で「女犯(にょぼん)」と。
新纂浄土宗大辞典に依りますと女犯とは
「僧侶が不邪婬戒を破ること。
 僧侶は異性と交わり妻帯することは禁じられていたが、
 妻帯する僧の記事が『日本霊異記』にも
 しばしば登場するなど、古代から常態化していた。
 婬戒の厳守が形骸化していたにもかかわらず、
 中世では女犯が専修念仏教団弾圧の理由ともされた。
 この事態への憂いを背景に、
 鎌倉時代には戒律を厳守する律僧などが輩出したが、
 その一方で親鸞やその子孫は妻帯した。
 江戸時代には、浄土真宗と当山派修験道を
 例外として禁じられていたが、明治五年(1872)の
 太政官布告により妻帯は勝手となり現在に至っている。」
とのことで、昔から妻帯は内向き(内緒の話)日常だった模様?
*日本霊異記 (日本国語大辞典 精選版 小学館)
仏教説話集。三巻。薬師寺の僧、景戒撰。
弘仁年間(810~824)頃成立。
雄略朝から嵯峨朝に至る因果応報説話一一六篇を、
ほぼ年代順に漢文体で記述。日本最古の仏教説話集。
《因果応報の日本に於ける実例の奇事で善行を薦める唱導教化の書》
《実例》とされていますので「本当のお話」に。 続く。

Ayame

|

« 親鸞 非僧・非俗 絶対他力 895 | トップページ | 恵信尼と親鸞のお子さん達 897 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 親鸞 非僧・非俗 絶対他力 895 | トップページ | 恵信尼と親鸞のお子さん達 897 »