2018年11月24日 (土)
2018年11月17日 (土)
張魯 漢中にて布教活動 660
2018年11月10日 (土)
張魯母始以鬼道 又有少容 659
再び、「張魯母始以鬼道 又有少容 常往来焉家」。
この文章「三国志」より約156年後に史書扱いになった「後漢書」で
「沛人張魯 母有恣色 兼挟鬼道 往来焉家」と記述されています。
(後漢書 劉焉袁術呂布列伝)
張魯の母は「有少容」・「有恣色」と記されています。
漢和辞典で「少容」、及び、「恣色」を調べても残念ながら有りません。
でも何となく感じませんこと?
「小」は若い、「容」は姿。
「恣」は思いのまま、「色」はちょいと恥ずかしくて書けません。
「容色」は艶(つや)・輝きがある姿・顔を持ち合わせた女性。
(新漢和辞典 大修館書店からの連想)
十中八九、
彼女は男性を虜にしてしまう美しく妖艶な女性だったのでは?
更に、彼女は「呪術」の使い手なのです。
*呪術
超自然的な力を直接的方法でよびおこし、望んでいる現象を起こ
させようとする行為。「まじない」と「うらない」とがある。魔術。
魔法。(日本国語大辞典 小学館)
益州(蜀 現在の四川省)に赴任した劉焉は彼女にイチコロ。
「毎日私の住まいにいらっしゃい」ってなもんでしょう。
又、劉焉は五斗米道の組織利用も当然考えたのでしょう。
張魯の母も彼を手玉に取り、息子、張魯の幸せを願ったのでしょう。
利害が一致したお二人は万々歳では?
因みにこの「鬼道」の西洋的解釈は
*シャーマニズム
(英 shamanism) シベリア北部の原住諸民族が創始し、極東地方に
伝わったとされる原始宗教の一つ。シャーマンと呼ばれる巫女、
あるいは巫者が、厳格な修行によって神や精霊と直接交わる能力
を得、一種の没我の境地のなかに悪霊や病魔を追い払い、吉凶の
判断、予言などを行なうもの。日本の原始宗教もその流れを汲む
ともいわれる。(日本国語大辞典 小学館)
続く。
2018年11月 3日 (土)
張魯母始以「鬼道」 658
「張魯母始以『鬼道』 又有少容 常往来焉家」!
*鬼道
あやしげな術。妖術。魔術。〔魏志‐倭人伝〕
*妖術
人をまどわすあやしい術。奇怪なわざを見せる術。幻術。魔法。
*魔術
魔力によって行なう不思議な術。人心をまどわす不思議な術。
妖術。魔法。
自然やものが発揮する不思議な力。
*幻術
人の目をくらます怪しい術。妖術。魔法。
*魔力
人を迷わし、また引きつける不思議な力。
(日本国語大辞典 小学館)
「鬼道」について日本国語大辞典への執筆者は「魏志倭人伝」を
参考していますので
「名曰卑彌呼 事『鬼道』 能惑衆」
(名は卑彌呼と云い 鬼道に事<つか>え 能く衆を惑わす)
を引用している事になります。
益州(蜀 現在の四川省)で起こった「鬼道」とは異なるのか?
然らば、 「世界大百科事典 第2版」での「鬼道」は
「中国において,鬼とは本来死者の霊魂,幽冥の世界における霊的存
在を意味し,天界,人界を貫く原理法則をそれぞれ〈天道〉〈人道〉と
いうのに対して,鬼神の世界を貫く原理法則を〈鬼道〉という。また,
帝王の主宰する万神の祭壇の八方に設けられる鬼神の通路を文字
どおり鬼道と称する。
一方,巫覡(ぶげき)などの行う呪術および国家非公認の呪術的宗
教などもまた鬼道といわれる。
後漢末から三国魏の時代にかけて,四川,陝西両省にまたがる一大
宗教王国を築いた五斗米道教団の第3代教主である張魯は,主とし
て符(おふだ)や呪水といった呪術的方法を用いて病人の治療を行
い,その勢力を拡大していったが,当時の史書は張魯の教法を鬼道
と決めつけている。」
*呪術
超自然的な力を直接的方法でよびおこし、望んでいる現象を起こ
させようとする行為。「まじない」と「うらない」とがある。魔術。
魔法。(日本国語大辞典 小学館)
世界大百科事典の執筆者は益州の「鬼道」として説明されています。
続く。