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2018年11月10日 (土)

張魯母始以鬼道 又有少容 659

再び、「張魯母始以鬼道 又有少容 常往来焉家」。
この文章「三国志」より約156年後に史書扱いになった「後漢書」で
「沛人張魯 母有恣色 兼挟鬼道 往来焉家」と記述されています。
(後漢書 劉焉袁術呂布列伝)
張魯の母は「有少容」・「有恣色」と記されています。
漢和辞典で「少容」、及び、「恣色」を調べても残念ながら有りません。
でも何となく感じませんこと?

「小」は若い、「容」は姿。
「恣」は思いのまま、「色」はちょいと恥ずかしくて書けません。
「容色」は艶(つや)・輝きがある姿・顔を持ち合わせた女性。
(新漢和辞典 大修館書店からの連想)

十中八九、
彼女は男性を虜にしてしまう美しく妖艶な女性だったのでは?
更に、彼女は「呪術」の使い手なのです。
*呪術
超自然的な力を直接的方法でよびおこし、望んでいる現象を起こ
させようとする行為。「まじない」と「うらない」とがある。魔術。
魔法。(日本国語大辞典 小学館)
益州(蜀 現在の四川省)に赴任した劉焉は彼女にイチコロ。
「毎日私の住まいにいらっしゃい」ってなもんでしょう。
又、劉焉は五斗米道の組織利用も当然考えたのでしょう。
張魯の母も彼を手玉に取り、息子、張魯の幸せを願ったのでしょう。
利害が一致したお二人は万々歳では?

因みにこの「鬼道」の西洋的解釈は
*シャーマニズム
(英 shamanism) シベリア北部の原住諸民族が創始し、極東地方に
伝わったとされる原始宗教の一つ。シャーマンと呼ばれる巫女、
あるいは巫者が、厳格な修行によって神や精霊と直接交わる能力
を得、一種の没我の境地のなかに悪霊や病魔を追い払い、吉凶の
判断、予言などを行なうもの。日本の原始宗教もその流れを汲む
ともいわれる。(日本国語大辞典 小学館)
 続く。

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