« 奉貢朝賀 奉献 通称「朝貢」とは 644  | トップページ | 正史成立順 漢書⇒三国志⇒後漢書 646 »

2018年7月14日 (土)

正確な朝貢定義(岡田英弘氏) 645

岡田英弘さんの世界歴史事典(平凡社1955年)、朝貢に対する反論。
以下、彼の要点を記します。
1朝貢は「中国とそれをめぐるアジアの諸国あるいは諸部族」との間で
 行われるは誤り。欧米人でも手土産持参で、帝に挨拶に来る者は
 すべて朝貢使節。
2朝貢は中国という国と、外国または境外部族という団体との間で行 
 われるは誤り。国際関係の表現ではなく、その時の帝個人に対し、
 外国の君主や部族長が、個人的に敬意を表す手続き。
3中国の国内(地方長官)、国外を問わず、首都の地域外の実力者が
 帝に物を贈呈、支持表明行為が朝貢と呼ばれた。
4朝貢は中国に対する「形式的な服属関係」の表現は誤り。朝賀参列
 者は帝から独立した勢力の代表者である。朝貢とは、友好関係の表
 現であり、帝の支持者・同盟者であることを示すもの。
5朝貢を「実質的には特殊な形態の外国貿易であった」とする、「朝貢
 貿易」説は非常識な誤り。
 貿易が順調に推移する為には平和と友好が必要でそれを保証する
 為に、親善意志表明するのが朝貢。朝貢は朝貢、貿易ではない。

と、お美事に展開・反駁されています。
又、世界歴史事典、及び、東洋史学会の大間違いは
「中国の正史が、本音の事実を記述するのではなく
 皇帝の栄光を記述するのがたてまえ」と理解できていないからと。

岡田英弘さんはこの「中国正史(王朝の歴史書)」の建前記述の例
として同じ著書内「魏志倭人伝が『三国志』にある理由」で
論述されています。 続く。

*参考
「歴史とはなにか」 岡田英弘 (文春新書) P203~205

|

« 奉貢朝賀 奉献 通称「朝貢」とは 644  | トップページ | 正史成立順 漢書⇒三国志⇒後漢書 646 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 奉貢朝賀 奉献 通称「朝貢」とは 644  | トップページ | 正史成立順 漢書⇒三国志⇒後漢書 646 »