万葉集⇒訓仮名漢文調 古事記⇒一字一音仮名 596
前回、万葉集と古事記の表記違いを指摘しました。
(「古事記曰 軽太子姧軽太郎女」)
万葉集は「訓仮名漢文調」、古事記は「一字一音仮名」表記。
「日本語」表記に於ける時系列は先ず歌表記を漢字を用いて
「一字一音仮名」 ⇒ 「訓仮名漢文調」へと辿った事になります。
古事記の歌は基本的に「一字一音仮名表記」ですが
「訓仮名漢文調」表記を思わせる箇所が残っています。
そこは、帝位継承が危うい中での「意冨祁命と袁祁命の登場」シーン。
次弟將儛時
爲詠曰
物部之我夫子之
取佩於大刀之手上
丹畫著
其緒者載赤幡
立赤幡
見者五十隱
山三尾之
竹矣
本訶岐(此二字以音)
苅
末押靡魚簀
如調八絃琴
所治賜天下
伊邪本和氣天皇之御子
市邊之押齒王之
奴末爾
袁祁命が歌いながら舞うシーン。
この歌はまさに「訓仮名漢文調」になっているのです。 続く。
| 固定リンク
コメント