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2016年1月16日 (土)

身勝手で不埒な大長谷若建命 547

遅ればせながら、「明けおめ」です。
皆様におかれましては「良いお年」をお迎えの事と。
それでは去年からの続きです。
新年早々とても身勝手で不埒な殿方(大長谷若建命)のお話を。
十中八九、時系列が前後していますが古事記描写順序にします。
大長谷若建命(雄略帝)が「美和河(=三輪川)」に散策された際、
「容姿甚麗(可愛い)」「童女(幼い少女)」が
川辺で着物を洗濯しているのを発見、
不埒な大長谷若建命(雄略帝)は彼女に早速
「『汝者誰子(お前は誰の子)』」とお尋ねになった。
すると、幼子は
「私は『引田部赤猪子(ひけたべのあかいこ)』よっ」とお答え。
雄略帝は赤猪子が将来必ず見目麗しい女性に変身すると思い
「お前は大きくなっても結婚するな、私の所に来るのだ」と仰せになり
宮へお帰りになった。
赤猪子は忠実にも雄略帝の「命(お言葉)」を信じお召しを待つが
「既経八十歳」(80年もの年月が流れて)しまったとか。
赤猪子は妙齢な女性⇒麗しい女性へと変身、
やがて齢を重ね「姿体痩萎」(しわくちゃ婆さん)に変貌。
彼女はいくら何でもこの年になったらお召しはないと思えど、
こんな姿になるまで男を寄せ付けず一心にお待ちしていた事実を
雄略帝にお示ししなければと思いを巡らします。
そこで今やお婆さんながら気丈夫で凛々しい彼女は
「百取之机代物(たぶん結婚支度・調度品)」を誂え
雄略帝のお住まいにお持ちになり、お訪ねされたんだとさ。
お婆さんの突然の訪問に、「お約束事」をすっかり忘れ果てて
おられた雄略帝は「びっくりポン」。
お婆さんになった赤猪子は雄略帝に事の次第を申し上げます。
赤猪子のお話しをお聞きになった雄略帝は彼女の一途さにいと感激。
彼女の気持ちを慮り、枕を交えようかと思えど、如何せん彼女は・・・。
との表記ですが、ふと考えると雄略帝もとんでもないお爺さんの筈!
雄略帝の方こそお体は云う事を聞いて下さるとは思えないのですが?
「女性は灰になる迄」って雄略帝はご存じではなかったのかしら
 続く。

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