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2015年12月 6日 (日)

若日下部王 大長谷若建命を袖に 545

大長谷若建命(雄略帝)は志幾之大縣主から頂いた
珍しいワンチャン「布縶白犬著鈴」を若日下部王にプレゼント。
但し、この後の展開で判る事ですが、大長谷若建命は今回初めて
若日下部王の所へいらっしゃたんです。
それも「都摩杼比(つまどひ=妻問い)」だったのです。
(妻問い=お泊り)
更に、酷いことに彼は何のプレゼントも持ってこなかった事実。
これってひどい! 超ダサイ!
これに対し若日下部王はクールに彼を袖にします。
「わざわざお越し下さらなくても、拒めないことはわかっていますので
 その内あなたのお住まいにおじゃましますわ。」ってな感じ。
断られた大長谷若建命はオズオズ還る羽目に。
帰る途上、日下山の坂上で情けない歌を一発。

久佐加辨能(くさかべの〈日下部〉)
許知能夜麻登(こちのやま〈山〉と)
多多美許母(たたみこも〈畳薦〉)
幣具理能夜麻能(へぐり〈平群〉の山の)
許知碁知能(こちごちの)
夜麻能賀比爾(山のかひ〈峽〉に)
多知邪加由流(た〈立〉ちざか〈栄〉ゆる)
波毘呂久麻加斯(はびろ〈葉広〉くまかし〈熊白檮〉)
母登爾波(もとには)
伊久美陀氣淤斐(いくみだけ〈竹〉お〈生〉ひ)
須惠幣爾波(すゑへ〈末辺〉には)
多斯美陀氣淤斐(たしみ竹生ひ)
伊久美陀氣(いくみ竹)
伊久美波泥受(いくみはね〈寝〉ず)
多斯美陀氣(たしみ竹)
多斯爾波韋泥受(たしみはゐね〈率寝〉ず)
能知母久美泥牟(のち〈後〉もくみね〈組寝〉む)
曾能淤母比豆麻(そのおも〈思〉ひづま〈妻〉)
阿波禮(あはれ)

何とはなしにこの歌、お分かりになるでしょう?
大長谷若建命のデリカシーの無さ。
権威・権力をかざして女性をモノにしよう何て最低!

このお二人にお子さんができなかったのは・・・・・。  続く。

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