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2012年10月21日 (日)

宇知弖斯夜揺牟、「攻撃」の久米歌 394

 神倭伊波礼彦(神武帝)軍団の不意打ち合図の歌。

意佐加能 (おさかの) 「忍坂の」
意富牟廬夜爾 (おおむろやに) 「大室屋に」
比登佐波爾 (ひとさはに) 「人多に」
岐伊理袁理 (きいりおり) 「来入り居り」
比登佐波爾 (ひとさはに) 「人多に」
伊理袁理登母 (いりおりとも) 「入り居りとも」
美都美都斯 (みつみつし) 「みつみつし」
久米能古賀 (くめのこが) 「久米の子が」
久夫都都伊 (くぶつつい) 「頭椎い」
伊斯都都伊母知 (いしつついもち) 「石椎い持ち」
宇知弖斯夜揺牟 (うちてしやまぬ) 「撃ちてし止まぬ」
美都美都斯 リフレイン
 ↓        ↓
伊斯都都伊母知
伊麻宇多婆余良斯 (いまうたばよらし) 「今撃たば宜らし」

 ()と「」内は 「神々の流竄 梅原猛著作集8 集英社 p437~438」。

 それにしても、この歌は一体誰が謡うのでしょうか?
 又、抜刀して斬りかかる時点は歌のスタート時なのでしょうか?
 それとも、歌の内容から
 「宇知弖斯夜揺牟=撃ちてし止まぬ」 になるのかしら
 戦術上から考えると何とも悠長な合図ではと思うのですが。
 それともかの世はきっと時がゆったり流れていたのでしょう。
 頑強な土雲一族でも虚を衝かれては如何ともしがたく
 闘わずして敗北の呈。
 文化の違う相手にはご自分達の発想は通じず、油断禁物です。
 この一族との経緯はここに留まり、
 古事記は 「歌」 の紹介が続きます。
 それは、神倭伊波礼彦(神武帝)軍団の初戦、
 完膚無きまで痛手を負わされた
 登美能那賀須泥彦=登美毘古軍団
 との再戦の際の歌。

美都美都斯 (みつみつし) 「みつみつし」 
久米能古良賀 (くめのこらが) 「久米の子らが」 
阿波布爾波 (あはふには) 「粟生には」
賀美良比登母登 (かみらひともと) 「かみら一本」
曾泥賀母登 (そねがもと) 「そ根がもと」
曾泥米都那藝弖 (そねめつなぎて) 「そね芽つなぎて」
宇知弖志夜麻牟 (うちてしやまぬ) 「撃ちてし止まぬ」 

 又、更に歌。

美都美都斯 (みつみつし) 「みつみつし」  
久米能古良賀 (くめのこらが) 「久米の子らが」  
加岐母登爾 (かきもとに) 「垣下に」
宇惠志波士加美 (うゑしはじかみ) 「植ゑしはじかみ」
久知比比久 (くちひひく) 「口ひひく」
和禮波和須禮士 (われはわすれじ) 「われは忘れじ」
宇知弖斯夜麻牟 (うちてしやまぬ) 「撃ちてし止まぬ」

 又、更に更に歌。

加牟加是能 (かむかぜの) 「神風の」
伊勢能宇美能 (いせのうみの) 「伊勢の海の」
意斐志爾 (おひしに) 「大石に」
波比母登富呂布 (はいもとほろふ) 「這いもとほろふ」
志多陀美能 (しただみの) 「細螺の」
伊波比母登富理 (いはひもとほり) 「い這ひもとほり」
宇知弖志夜麻牟 (うちてしやまぬ) 「撃ちてし止まぬ」

 ()と「」内は 「神々の流竄 梅原猛著作集8 集英社 p438~439」。

 はじかみ=椒 山椒(さんしょう)の古称
 細螺=しただみ=きさご 巻貝の一種
 内容には釈然としないものがありますが問いません事に。
 只、登美毘古一族軍団には三つの歌が存在しますので
 神倭伊波礼彦(神武帝)軍団にとって
 とても手強い相手であった事が予想できます。
 ここで紹介した四つの歌で必ず出現するフレーズは
 「宇知弖志夜麻牟」 で 「攻撃」 と云う事になるのでしょう。
 次に三つの歌に登場する 「久米能古=久米の子」。
 久米部隊が神武帝軍団の中で精鋭戦士軍だったんでしょう。
 この 「久米」 は豊葦原中国制圧部隊、邇邇芸命一行にも
 近衛(親衛)隊として同行した 「天津久米命」 として
 既に登場済みです。
 そちらは 「大伴金村⇒伴善男と久米歌・舞」 でご確認を。
 従ってここの久米の子は天津久米命の末裔となります。
 又、兄宇迦斯に勝利した後の歌、
 「空飛ぶ鯨と釣った魚は」 で紹介しました。
 この歌を含めこれらは 「久米歌」 と云われています。
 現在でも
 雅楽歌曲として宮内庁楽師が演奏されておられるとの事。
                                                                 続く

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