火遠理命=山幸彦 綿津見神(海神)の宮へ 364
「善なるアクター」、火遠理命=山幸彦は途方に暮れ、
センチにも海辺でしくしく泣く始末。
その時、突如、塩椎神(しおつちのかみ)が現れ出でます。
子供の様に泣きじゃくる山幸彦に彼は優しく問いかけます。
「一体、どうしたの?」 と。
山幸彦は塩椎神にこの間の事情を切々と訴えます。
山幸彦は彼に何の疑問を持たず答えていますので
以前にお会いになった事がある感じ。
山幸彦に経緯(いきさつ)を聞いた塩椎神は
「それでは、貴男に良い方策を授けましょう。」 と
即、(「无間勝間」) の小舟を作り、それに山幸彦を乗せて
次の様に諭(さと)します。
「私がその小舟を押し流します。暫く沖に出るのです。
さすれば、良い潮路が待っています。
その潮に任せ小舟を操りなさい。そうこうしている内に、
やがて 『龍宮城(「如魚鱗所造之宮室」)』 に辿り着きます。
そこが海神(「綿津見神」)の住まう宮です。
その竜宮城に辿り着いたらお邪魔され、門をくぐると井戸があり、
その傍(かた)らに桂(「香木」)の木があります。
その木の登り上に座っていて下さい。
少し後に、「海神(綿津見神)」 のお嬢さんが貴男を見つけ
きっと良い策をお教え下さいます。」
と云う事で次なる展開を迎えるのです。
ところで、ファンタスティックに思わず
「如魚鱗所造之宮室」 を龍(竜)宮城としてしまいました。
龍(竜)宮城ときたら、浦島太郎伝説になってしまいます。
昨今話題の 「光より速い」 タキオンではなくニュートリノ。
計測機器に不具合とクレームをつけられ再度実証実験とか。
「玉手箱」 は 「タイムマシーン」 ではなく
楽しい時空間は 「短く感じ」、
辛く・悲しく・寂しい時空間は 「長ーく感じ」 る喩え話。
従って、この 「如魚鱗所造之宮室」 は海神(綿津見神)の宮に。
端的には海民の長(おさ)が住まう館なのです。
「夢」も「希望」も「幻想」も無くしてしまうお話とお思いですか?
それはとんでもない誤りです。
現実を直視しそこを土台として「夢」・「希望」・「幻想」を膨らませ
もし、そこへ近づきたいのなら 「果て無き努力」 をし続ける事です。
土台(現場)から出発しない限り大願成就が無理ってもの。
土台(現場)を忘れた 「夢」・「希望」・「幻想」 は絵空事。
何て、前時代的な事を宣ってしまいましたので
玉手箱の白煙で 「煙に巻いてしまう」 事にしちゃいます。
続く。
| 固定リンク
コメント