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2011年12月25日 (日)

猿女君、か弱き女性にご無代? 354

 前回の猿女君の読み解きです。
 邇邇芸命は天宇受賣命に命じます。
 「豊葦原中国への道案内をした猿田毘古神に最初に接触した
  天宇受賣命よ、お前が彼を故郷にお送りする様に」 と。
 更に、
 「今後、天宇受賣命は猿田毘古神から名前を頂き仕えるように」
 とも。
 こう云う事で天宇受賣命一族は猿女君と呼ばれる様になったとさ。
 その猿田毘古神、
 故郷のとある海岸(阿邪訶)で魚釣りをしていた際、
 あろう事か比良夫貝に手を挟まれ
 海に落ちて溺れてしまったのです。
 ここからは、あくまでも好い加減な創造ですが、
 猿田毘古神は邇邇芸命ら一行を豊葦原中国に招き入れる大役を
 無事終え、故郷で開放感に浸っている時、素敵な女性が現れ
 思わず言い寄ったのでは?
 その素敵な女性は
 「殿、ご無代な!」 とばかり彼を跳(は)ねのけると
 のほほん気味な猿田毘古神は海にドボーン・・・・・。
 冗談はこれ位で。
 溺れた際の猿田毘古神の名前が変化します。
 海の底では 「底度久御魂(そこどくみたま)」、
 海水中の泡(あわ)は 「都夫多都御魂(つぶたつみたま)」
 その泡が水面で弾ける時は
 「阿和佐久御魂(あわさくみたま)」 と。
 この命名は余りにもそのものズバリで
 猿田毘古神が
 如何にのんびりムードであったか物語っている様子。
 それを見知った男勝りの女性、猿女君(天宇受賣命)・・・・・。
 再度、あくまでも創造ですが、
 女性に手が早い?猿田毘古神を無事故郷の送り届け、
 「笠沙(かささ)御前」 と命名されていた場所に戻った際、
 (たいして好きでも無いにもかかわらず) ちょいと嫉妬の余り、
 海に住まう 「貝」 を悉く呼び寄せ、どでかえ声色(こわいろ)で
 「お前達、わたし達に付き従うか?」 と問い糺(ただ)します。
 居並ぶか弱き 「貝」 達は
 猿女君(天宇受賣命)の剣幕に圧倒され、
 「わたくし達は仰せの通りにいたします。」 と。
 又、また、戯れ言はこれ位で、
 呼び寄せられたのは海を住まいにする魚介類群、
 その中で一際異彩を放つ 「海鼠(なまこ)」 だけが対応仕切れず、
 彼は猿女君(天宇受賣命)に
 全く以て、何の咎もないのに責めを受ける事に相成るのです。
 (これって、絶対虐待では。)
 話は飛びますが、昨今の寒い季節、「海鼠腸(このわた)」 は
 人肌のお酒には相生が良く絶品・・・・・。
 それはさて置き、古事記に戻り、
 この一件から、現在(古事記成立時代)
 「嶋之速贄獻之時」(しまのはやにえさしあげのとき)
 (速贄は神に奉る四季折々の初産物貢納品)
 猿女君一族もこの海の初物を賜れるのです。
 猿女君のお話しはこれで終わり。             来(きた)る年に続く。
 
 そして、この 「舞絽倶 日本文化と服・小物 」 も今年は終わり。
 と云う事で、今年もたいへんお世話になりました。
 来年も尚一層ご愛顧賜りますよう節にお願い申し上げ奉ります。

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