大国主神、高天原側との条件交渉 342
大国主神の最強の息子お二人が高天原の戦士、建御雷神の前に
あえなく敗北。
建御雷神は信濃 (科野) 国から大国主神がおられる
豊葦原中国の都、出雲の国へ凱旋。
意気揚々と建御雷神は大国主神への最後通牒。
「お前の息子らは私に降参し、この国の支配を高天原に渡すと云っ
ておるが、そちは如何に考えるか?」 と。
大国主神は高天原側の戦力を具(つぶさ)に理解、
「もはやこれまで」 と
豊葦原中国の支配を委ねる条件を一つ提示する事に。
その条件は
この豊葦原中国を治める予定の天照大神の息子が住まう御殿と
同じものをこの地に建設する事。
「さすれば、私は隠居致しましょう。」 と潔い返答。
又、
「私の長男、八重事代主神が率先してお仕え致しますので
反乱分子は出現致しません。」 とも。
この返事に建御雷神は即、高天原に報告。
高天原の神々はこれを承諾、
大国主神が要求する邸宅を造る事に。
建設地は (出雲国、) 多芸志の小浜。
只、古事記にはこの邸宅をどの位時間をかけて造作したかは
記載されていません。
少なくても、一日や一ヶ月で完成したとは思われません。
その事には全く触れず、
いきなり 「料理長 (膳夫=かしわで)」 のお話しに。
(かしわの葉は昔々、お皿代わりにしていたみたい。)
その料理長は、水戸神の孫、櫛八玉神(くしやたまのかみ)。
彼は先ず、自ら 「鵜」 に化身し海底に潜り、
底の粘土(波邇=埴=はに)で沢山の鉢物(=毘良迦=ぴらか)を
作成。 次に、
若布(海布=わかめ)の茎(=柄)を刈(鎌)り 「燧臼」。
昆布(海蓴=こんぶ)の茎(=柄)を以て「燧杵」。
燧臼 (ひきりうす) と燧杵 (ひきりぎね) は
昔、むかしの火を熾 (おこ) すツール。
この時代、
マッチ・ライター・電子銃は当然有る訳無しのコンコンチキ。 続く。
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