天佐具女の進言で射られる雉名鳴女 334
雉名鳴女は忠実に任務を遂行。
ところが、突如、天佐具賣(女)(あめのさぐめ)さんが出現。
一体、この女性は誰なの?
「天」 がついてるから高天原側のお方かしらん?
であれば、天若日子は豊葦原瑞穂国、出雲国に赴いた際に
お一人で来られたのではないのかしらん?
やっぱり、一人では何かと寂しいもの?
それは、さておき、
さっぱり系の古事記では端折りが多いので
この天佐具女についても何も語ってくれていません。
各々、状況を鑑み読み解く事をお薦めに・・・・・。
と云うことで、先に進む事に。
天佐具女さんは何か苛立ち気味だったのか
高天原の伝言役、雉名鳴女のメッセージに
いちゃもんをつけるのです。
それも伝言内容には触れず、
「彼女の声がとても汚いっ」
更に、何て事か
「だから、彼女をこの世から消してっ」 と
天若日子に進言してしまう始末。
この後が又々、不可解な展開になるのです。
天佐具女さんの進言を天若日子は間髪を入れずに
実行してしまうのです。(天若日子は天佐具女の関係は?)
彼は、高天原で授かった武器、弓矢を持ち出し
いきなり、雉名鳴女を射貫いてしまうのです。
その矢は威力が凄く、雉名鳴女の胸を貫き、
天安河の河原、野外広場におられた
天照大御神と高木神のところ迄届いてしまうのです。
この高木神は高御産巣日神の別な名前なんですって。
高木神は急いでこの矢を取って見ると
その矢羽根に血痕が付着している事実を突き止め
更に、この矢自身も天若日子に賜ったものと気づき、
天安河の河原、野外広場に集う神々に告げるのです。
「天若日子が命に背かず、悪神を射た矢がここに届いているなら
奴には中(あた)るまい。
或いは天若日子に邪心があればこの矢に中れ」 と。
そして、高木神はおもむろにその矢を取り、
矢が飛んできた穴から衝き返したのです。
その矢はたまたま胡床(こしょう=簡易腰掛け)でうとうとしていた
天若日子の胸を貫き、彼は往生してしますのです。 続く。
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