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2011年8月 7日 (日)

天佐具女の進言で射られる雉名鳴女 334

 雉名鳴女は忠実に任務を遂行。
 ところが、突如、天佐具賣(女)(あめのさぐめ)さんが出現。
 一体、この女性は誰なの?
 「天」 がついてるから高天原側のお方かしら
 であれば、天若日子は豊葦原瑞穂国、出雲国に赴いた際に
 お一人で来られたのではないのかしら
 やっぱり、一人では何かと寂しいもの?
 それは、さておき、
 さっぱり系の古事記では端折りが多いので
 この天佐具女についても何も語ってくれていません。
 各々、状況を鑑み読み解く事をお薦めに・・・・・。
 と云うことで、先に進む事に。
 天佐具女さんは何か苛立ち気味だったのか
 高天原の伝言役、雉名鳴女のメッセージに
 いちゃもんをつけるのです。
 それも伝言内容には触れず、
 「彼女の声がとても汚いっ」
 更に、何て事か
 「だから、彼女をこの世から消してっ」 と
 天若日子に進言してしまう始末。
 この後が又々、不可解な展開になるのです。
 天佐具女さんの進言を天若日子は間髪を入れずに
 実行してしまうのです。(天若日子は天佐具女の関係は?)
 彼は、高天原で授かった武器、弓矢を持ち出し
 いきなり、雉名鳴女を射貫いてしまうのです。
 その矢は威力が凄く、雉名鳴女の胸を貫き、
 天安河の河原、野外広場におられた
 天照大御神と高木神のところ迄届いてしまうのです。
 この高木神は高御産巣日神の別な名前なんですって。
 高木神は急いでこの矢を取って見ると
 その矢羽根に血痕が付着している事実を突き止め
 更に、この矢自身も天若日子に賜ったものと気づき、
 天安河の河原、野外広場に集う神々に告げるのです。
 「天若日子が命に背かず、悪神を射た矢がここに届いているなら
  奴には中(あた)るまい。
  或いは天若日子に邪心があればこの矢に中れ」 と。
 そして、高木神はおもむろにその矢を取り、
 矢が飛んできた穴から衝き返したのです。
 その矢はたまたま胡床(こしょう=簡易腰掛け)でうとうとしていた
 天若日子の胸を貫き、彼は往生してしますのです。      続く。

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