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2011年7月10日 (日)

大年神の末裔は農耕・自然神 330

 大国主神の出雲での国造りの話が端折られ、
 (原作者はこれで十分と判断したやも)
 唐突にも須佐之男命と大山津見神のお嬢さん、大市姫との間に
 設けられた 「大年神」 の末裔、系譜へ展開に。
 取り急ぎ整理してみると下記の様に。

須佐之男命    
大山津見神之娘の大市姫 ―→ 大年神
     
大年神    
神活須毘神之娘の伊怒姫 ―→ 大国御魂神
    韓神
    曾富理神
    白日神
    聖神
     
大年神    
香用姫 ―→ 大香山戸臣神
    御年神
     
大年神    
天知迦流美豆姫 ―→ 奧津日子神
    奧津姫命(大戸姫神)
    大山咋神(山末之大主神)
    庭津日神
    阿須波神
    波比岐神
    香山戸臣神
    羽山戸神
    大土神(土之御祖神)
     
羽山戸神    
大気都姫神 ―→ 若山咋神
    若年神
    若沙那女神
    弥豆麻岐神
    夏高津日神(夏之女神)
    秋姫神
    久久年神
    久久紀若室葛根神

 大年神・御年神・若年神、これらの神々は世代こそ違い
 「年(歳)神様」 とされています。
 この 「年」 は時の単位ではなく、
 特に稲作を意識した冬・春・夏を経て秋の収穫に繋がる
 全般的な意味合いが有り、年=稲とされていた感じです。
 否、時系列が逆で稲作⇒年なのかも。
 試しに国語辞書でお調べ下さい。
 決して薄っぺらいデジタル辞書ではなくってネ。
 故に、稲作に関係する神々が沢山登場しています。
 日と土 (大土神) の神々、
 若沙那女 (田植え) 神、
 弥豆麻岐 (水撒き) 神、
 夏高津日 (かんかん照り) 神、
 秋姫 (大豊作) 神。

 ここで突然ですが古事記風に
 このコーナーで注釈されている2柱。
1 奧津姫命=大戸姫神
   この神は竈(かまど)神として拝まれた。
  (竈は炊飯電気釜のクラシック版)
2 大山咋神=山末之大主神
   この神は近江(淡海)の国、日枝山(比叡山)のお近くに座す。
   この神を祀る神社が 「日吉大社」
 日吉神社について 御祭神での説明に
 「御神名の『クイ』というのは、
  山の樹木やその麓の田畑の五穀をグイグイと
  伸ばし育てて下さる御神徳を指したものです。」
 又、「その兄弟神には竃神・庭の神・玄関の神・土の神があり、
 その御両親の神が大年の神(稲の神)と水の神であることから
 五穀豊穣から家庭日常生活の守り神として広く信仰・・・・・。」
 以上から
 天知迦流美豆姫=水の神 ?
 庭津日神・庭高津日神=庭の神 ?
 玄関の神は一体どの神 ???
 何れにしてもここに登場される農耕文化を司る神々かと。   続く。

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