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2011年5月29日 (日)

神産巣日御祖命の再々登場 324

 大国主神が出雲国の御前 (みさき=岬) にいらした際、
 (このパワースポットは島根半島、出雲の真逆、美保関、
  北へ約50㎞先には隠岐島)
 海に目をやると波間に
 「天之羅摩船」 に乗り
 「内剥鵝皮剥爲衣服」 を着て
 こちらに来られる 「神」 がいらした。
 この 「羅摩船」 とは一体何?
 羅は蘿(ラ・つた) と、摩の上に草冠を施し、
 蘿+上、草冠・下、摩=ががいも と先人は考察。
 ががいもは蔓性の多年草、果実が10㎝位の楕円形状で
 その果実を二つに割った形を古人は 「舟」 と見立てています。
 次にセーリングクローズは 「内剥鵝皮剥爲衣服」。
 こちらも、何やら分からない服。
 鵝=鵞鳥(がちょう)。
 ピュアダウン、或いは、フェザー入りの素材の服ですから
 お寒い所からこられた感じ?
 この怪しげな神が声の届く波打ち際まで来られた所を見計らい
 大国主神は名を問います。
 すると怪しげな神は船酔いでお疲れなのか?
 お返事が帰ってきません。
 彼の従者神々に聞いても何故か 「不知=分かんない」 との事。
 多邇且久(たにぐく)=ヒキガエルの古名。
 そのカエルが言うには
 「久延毘古(くえびこ)が知っているから
 彼を召し出しお聞き下さいませ」 って。
 仕方無しにその様にして見ると彼は怪しげな神を
 神産巣日御祖命の息子さんで
 「少名毘古那神(すくなびこなのかみ)」 と。
 神産巣日御祖命は古事記で3番目に登場する
 それは・それは 「偉い神様」 の筈。
 にも関わらず、大国主神は不可思議にも
 神産巣日御祖命とコンタクトできてしまうのです。

 それは、さておき、神産巣日御祖命は
 素直にお認めになり、
 「少名毘古那神は間違いなく私の実子、わたくしには
 多くの子供がおるが、
 こ奴はわたくしの手の間からこぼれ落ちた者、
 今より、汝、葦原色許男命(大国主神)と兄弟となり、
 この国を作り固めよ。」 とおっしゃいました。
 (こぼれ落ちた者は 「落ちこぼれ分子」?)
 
 この神産巣日御祖命の要請も非常に唐突と思われますが
 大穴牟遲神(大国主神)は忠実にも少名毘古那神と兄弟になり
 ご一緒に葦原中国(あしはらなかつくに)を治めるのです。
 この後、時間の経過があり目処が立ったのでしょうか?
 何故か、
 パートナーの少名毘古那神は常世国に旅立ってしまうのです。
 そして、次には、
 少名毘古那神の正体を顕した久延毘古の説明になり、
 久延毘古は山田之曾富騰(そほど)=山田の案山子(かかし)で
 自らは動けないが、
 「盡知天下之事神」 この世の全ての事を知っている神だと。
 
 もう息をつかせない展開で・・・・・。 続く。

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