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2011年4月24日 (日)

神語は恋のやり取り 319

如此歌即爲宇伎由比(四字以音)而
宇那賀氣理弖(六字以音)至今鎭坐也
此謂之神語也

 須勢理姫命の巧みな作戦はまんまとはまり
 大国主神命はあえなく陥落。
 
 宇伎由比 (うけゆひ)=盞結ひ
 盞(さかずき=杯)を交わし、夫婦の契りを結ぶこと と解釈。
 (昔言葉では 「固めの杯」 に)
 
 宇那賀氣理弖 (うながけりて)=項(うなじ)に互いに手を回して
 互いを思いやり。

 至今鎭坐也
 今の今まで鎮座されている。 
 とでも訳すのでしょうが、この訳は前後関係から
 それ以来お二人はずっーと仲良しさんだったって事に。
 (大国主神命の浮気虫は封じ込まれたって事?)

 此謂之神語也
 これを神語(かむがたり・かむごと・かみごと)と謂う也。
 これを指し示すものは
 
 1 八千矛神(大国主神命)のラブコール(love call)
   古事記ラブメール往信
 2 沼河姫のレスポンス(response)
   古事記ラブメール返信
 3 八千矛神(大国主神命)のエクスキューズ(excuse )
   大国主神の拙い云い訳
 4 須勢理姫命のパサード(persuade)
   須勢理姫命の名口説き

 これらの四首の歌。
 「神語」 とされていますので 「霊験あらたかなお言葉」
 と思いきや、さにあらず、
 現在進行形で使用されている常套句。
 「女性と男性の恋物語」、
 語句・ツールは違えども今も昔も同じでは・・・・・。          続く。

 web上では
 国立国会図書館 電子図書館蔵書の古事記上巻P43の5行目で
 確認可能ですので是非ご覧下さい。

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2011年4月17日 (日)

須勢理姫命からのラヴ要求 318

 今回はちょいと艶っぽいお話しだから心してっ。
 前回は事に及ぶ以前の
 「胸が時めくベッドセッティング」 迄。

 それでは、いざ。
 その前にココで紹介するフレーズは
 (豊御酒 奉らせ) =お酒を召し上がれ 以外は
 既に使われているのです。
 このフレーズを使われた方は当時のミス日本、
 見目麗しく、才媛だったと思われる越後在住の沼河姫。
 彼女が八千矛神(大国主神(命))の猛アタックに
 さらりと歌われた際に登場しています。
 取り急ぎ、「古事記ラブメール返信」 でご覧下さい。
 
 さて、いよいよ。

 「淡(泡・沫)雪の 若やる胸を
  たくづのの 白きただむき そだたき
  たたきまながり ま玉手 玉手さし枕き
  ももながに 寝をしなせ」 
  (豊御酒 奉らせ)

 『触るとなくなってしまいそうな
  ツンとしたふわふわの柔らかい胸と
  それはそれは透き通るくらい白い腕を優しく撫で
  感極まれば、私を力強く抱きしめ一つとなり、
  めくるめく素敵な時間を過ごしましょう。』
  (さあ、その前に先ずは一献。)

 須勢理姫命と沼河姫との云い方の違いは
 愛撫する順序。
 須勢理姫命は大胆にもいきなりバストからに。
 それはさておき、この 「」『』 のフレーズは
 女性から男性への 『格調高きラヴコール表現』 であったのでは。
 
 これ以上語るのは野暮になりますので、お・し・まい。       続く。

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2011年4月10日 (日)

須勢理姫命の殺し文句 317

 理性を危うくする 「お酒」 と
 目の前にある 「白い柔肌」 にはめっぽう弱い殿方。
 「お酒」 と「白い柔肌」 は男性を落とす最強の手立て?
 前回の 「須勢理姫命の名口説き」 を紹介しましたので
 細々説明は要らないと思いますが・・・・・。
 ちょいと気になる処だけ。

 須勢理姫命の大国主神命への心をえぐる殺し文句は
 何と言っても
 「那遠岐弖 遠波那志 那遠岐弖 都麻波那斯」 の部分。
 「汝をきて 男はなし 汝をきて 夫(つま)はなし」
 『わたくしには、あなた以外に愛(いと)しい男性はいないの!』
 男性はこのフレーズを使用されると
1 全く興が湧かない
2 およそこの世のものとは思えない姿形
3 何度もこの文句を多用する
 以外は必ずや 「グラッ」 と来てしまう筈。

 更に、「愛を語らい、睦み合う空間」 設定と云えば
 「あやかきの ふはやが下に」
 「むしぶすま にこやが下に」
 「たくぶすま さやぐが下に」

 「ふわふわした綾織(あやおり)の帳(とばり)が垂れ下がる部屋」
 「柔らかな肌触りの絹の掛け布団(ふとん)」
 「さらさらタッチの楮木綿の敷き布団」
 
 むし(苧)・・・からむし、苧麻(ちょま)、ラミー感じの布
 むし(蚕)・・・むし=蚕(かいこ) で、絹布の夜具
              (わたくしども ZIPANGUはこちらを採用)
 にこや・・・(柔や・和や) やわらかい さま・もの
 衾(ふすま)・・・寝室で体を覆う布
 栲(たく・たえ)・・・楮(こうぞ)の古名

 「女性は細やかで気品を感じさせるセットには超弱く大感激。」
 「男性はこちらよりも違う方が・・・・・。」
 こちらはこの次に。                                        続く。

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2011年4月 3日 (日)

須勢理姫命の名口説き 316

爾其后取大御酒坏
立依指擧而歌曰

 須勢理姫命さんは大国主神(命)の云い訳を聞き終わると
 おもむろに、楚々と大きな杯をとり、彼の側に赴き、お返し。

夜知富許能 (やちほこの) 八千矛の
加微能美許登夜 (かみのみことや) 神の命や
阿賀淤富久迩 (あがおおくに) あが大国主
奴斯許曾波 (なしこそは) 汝こそは
遠迩伊麻世婆 (おにいませば) 男にませば
宇知微流 (うちみる) うち廻る
斯麻能佐岐邪岐 (しまのさきざき) 島の崎々
加岐微流 (かきみる) かき廻る
伊蘇能佐岐淤知受 (いそのさきおちず) 磯の崎おちず
和加久佐能 (わかくさの) 若草の
都麻母多勢良米 (つまもたせらめ) 妻持たせらめ
阿波母與 (あはもよ) 吾はもよ
賣迩斯阿禮婆 (めにしあれば) 女にしあれば
那遠岐弖 (なをきて) 汝をきて
遠波那志 (おはなし) 男はなし
那遠岐弖 (なおきて) 汝をきて
都麻波那斯 (つまはなし) 夫はなし
阿夜加岐能 (あやかきの) 綾垣の
布波夜賀斯多爾 (ふはやがしたに) ふはやが下に
牟斯夫須麻 (むしぶすま) むしぶすま
爾古夜賀斯多爾 (にこやがしたに) にこやが下に
多久夫須麻 (たくぶすま) たくぶすま
佐夜具賀斯多爾 (さやぐがしたに) さやぐが下に
阿和由岐能 (あわゆきの) 淡雪の
和加夜流牟泥遠 (わかやるむねを) 若やる胸を
多久豆怒能 (たくづのの) たくづのの
斯路岐多陀牟岐 (しろきただむき) 白きただむき
曾陀多岐 (そだたき) そだたき
多多岐麻那賀理 (たたきまながり) たたきまながり
麻多麻傳 (またまて) ま玉手
多麻傳佐斯麻岐 (たまてさしまき) 玉手さし枕き
毛毛那賀迩 (ももながに) ももながに
伊遠斯那世 (いをしなせ) 寝をしなせ
登與美岐 (とよみき) 豊御酒
多弖麻都良世 (たてまつらせ) 奉らせ

web上では
 国立国会図書館 電子図書館蔵書の古事記上巻P42の8行目で
 確認可能ですので是非ご覧下さい。
                            続く。

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