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2011年4月 3日 (日)

須勢理姫命の名口説き 316

爾其后取大御酒坏
立依指擧而歌曰

 須勢理姫命さんは大国主神(命)の云い訳を聞き終わると
 おもむろに、楚々と大きな杯をとり、彼の側に赴き、お返し。

夜知富許能 (やちほこの) 八千矛の
加微能美許登夜 (かみのみことや) 神の命や
阿賀淤富久迩 (あがおおくに) あが大国主
奴斯許曾波 (なしこそは) 汝こそは
遠迩伊麻世婆 (おにいませば) 男にませば
宇知微流 (うちみる) うち廻る
斯麻能佐岐邪岐 (しまのさきざき) 島の崎々
加岐微流 (かきみる) かき廻る
伊蘇能佐岐淤知受 (いそのさきおちず) 磯の崎おちず
和加久佐能 (わかくさの) 若草の
都麻母多勢良米 (つまもたせらめ) 妻持たせらめ
阿波母與 (あはもよ) 吾はもよ
賣迩斯阿禮婆 (めにしあれば) 女にしあれば
那遠岐弖 (なをきて) 汝をきて
遠波那志 (おはなし) 男はなし
那遠岐弖 (なおきて) 汝をきて
都麻波那斯 (つまはなし) 夫はなし
阿夜加岐能 (あやかきの) 綾垣の
布波夜賀斯多爾 (ふはやがしたに) ふはやが下に
牟斯夫須麻 (むしぶすま) むしぶすま
爾古夜賀斯多爾 (にこやがしたに) にこやが下に
多久夫須麻 (たくぶすま) たくぶすま
佐夜具賀斯多爾 (さやぐがしたに) さやぐが下に
阿和由岐能 (あわゆきの) 淡雪の
和加夜流牟泥遠 (わかやるむねを) 若やる胸を
多久豆怒能 (たくづのの) たくづのの
斯路岐多陀牟岐 (しろきただむき) 白きただむき
曾陀多岐 (そだたき) そだたき
多多岐麻那賀理 (たたきまながり) たたきまながり
麻多麻傳 (またまて) ま玉手
多麻傳佐斯麻岐 (たまてさしまき) 玉手さし枕き
毛毛那賀迩 (ももながに) ももながに
伊遠斯那世 (いをしなせ) 寝をしなせ
登與美岐 (とよみき) 豊御酒
多弖麻都良世 (たてまつらせ) 奉らせ

web上では
 国立国会図書館 電子図書館蔵書の古事記上巻P42の8行目で
 確認可能ですので是非ご覧下さい。
                            続く。

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