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2011年2月 6日 (日)

古事記ラブメール返信 310

 そのラブコールに対し、
 沼河姫はきっちり玄関ドアを固く締めたまま返信。

爾其沼河日賣
未開戸

自内歌曰    
夜知富許能 (やちほこの) 八千矛の
迦微能美許等 (かみのみこと) 神の命
怒延久佐能 (のなくさの) 野な草の
売迩志阿礼婆 (めにしあれば) 女にしあれば
和何許許呂 (わがこころ) 我が心
宇良須能登理叙 (うらすのとりぞ) 浦渚の鳥ぞ
伊麻許曾婆 (いまこそば) 今こそば
知杼理迩阿良米能知波 (ちどりにならめのちは) 千鳥にあらめ後は
那杼理爾阿良牟遠 (などりにあらむを) な鳥にあらむを
伊能知波 (いのちは) 命は
那志勢多麻比曾 (なしせたまひそ) な殺せたまひそ
伊斯多布夜 (いしたふや) いしたふや
阿麻波世豆迦比 (あまはせづかひ) 海女馳使
許登能 (ことの) 事の
加多理碁登母 (かたりごとも) 語り事も
許遠婆 (こをば) こをば
阿遠夜麻迩 (あをやまに) 青山に
比賀迦久良婆 (ひがかくらば) 日が隠らば
奴婆多麻能 (ゆばたまの) ゆばたまの
用波伊伝那牟 (よはいでなむ) 夜は出でなむ
阿佐比能 (あさひの) 朝日の
恵美佐加延岐弖 (ゑみさかえてきて) ゑみ栄えきて
多久豆怒能 (たくづのの) たくづのの
斯路岐多陀牟岐 (しろきただむき) 白き腕
阿和由岐能 (あわゆきの) 泡雪の
和加夜流牟泥遠 (わかやるむねを) 若やる胸を
曾陀多岐 (そだたき) そ叩き
多多岐麻那賀理 (たたきまながり) 叩きまながり
麻多麻伝 (またまで) ま玉手
多麻伝佐斯麻岐 (たまでさしまき) 玉手さし枕き
毛毛那賀爾 (ももながに) ももながに
伊波那佐牟遠 (いはなさむを) 寝はなさむを
阿夜爾 (あやに) あやに
那古斐岐許志 (なこひきこし) な恋ひ聞こし
夜知富許能 (やちほこの) 八千矛の
迦微能美許登 (かみのみこと) 神の命
許登能 (ことの) 事の
迦多理碁登母 (かたりごとも) 語り言も
許遠婆 (こをば) こをば

                             続く。
 web上では
 国立国会図書館 電子図書館蔵書の古事記上巻P40の1行目で
 確認可能ですので是非ご覧下さい。

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