古事記ラブメール往信 309
この時代の通信プロトコルは 「歌(詩)のやり取り」。
今時の、すぐお側に居ても、
「携帯メール打ち合い」 と さして変わりはありません?
そして、その 「歌(詩)のやり取り」=「携帯メール打ち合い」。
先ずは、八千矛神 (大国主神) の往信、
歌曰 | ||
夜知富許能 | (やちほこの) | 八千矛の |
迦微能美許登波 | (かみのみことは) | 神の命は |
夜斯麻久爾 | (やしまくに) | 八島国 |
都麻麻岐迦泥弖 | (つままきかねて) | 妻枕きかねて |
登富登富斯 | (とほとほし) | 遠遠し |
故志能久迩迩 | (こしのくにに) | 越の国に |
佐加志賣遠 | (さかしめを) | 賢し女を |
阿理登岐加志弖 | (ありときかして) | 有りと聞かして |
久波志賣遠 | (くはしめを) | くはし(美しい)女を |
阿理登伎許志弖 | (ありときこして) | 有りと聞かして |
佐用婆比迩 | (さよばひに) | さ婚に |
阿理多多斯 | (ありたたし) | 有り立たし |
用婆比迩 | (よばいに) | 婚に |
阿理迦用婆勢 | (たりかよわせ) | 多り通わせ |
多知賀遠母 | (たちがをも) | 太刀が緒も |
伊麻陀登加受弖 | (いまだとかずて) | 未だ解かずて |
淤須比遠母 | (おすひをも) | おすひ緒も |
伊麻陀登加泥婆 | (いまだとかねば) | 未だ解かねど |
遠登賣能 | (おとめの) | 乙女の |
那須夜伊多斗遠 | (なすやいたどを) | 寝すや板戸を |
淤曾夫良比 | (おそぶらひ) | 押せぶらひ |
和何多多勢禮婆 | (わがたたせれば) | 我が立たせれば |
比許豆良比 | (ひこづらひ) | 引こづらひ |
和何多多勢禮婆 | (わがたたせれば) | 我が立たせれば |
阿遠夜麻迩 | (あおやまに) | 青山に |
奴延波那伎 | (ぬえはなく) | ぬえは鳴く |
佐怒都登理 | (さのつとり) | さ野つ鳥 |
岐藝斯波登與牟 | (きざしはとよむ) | きざしは響む |
爾波都登理 | (にはつとり) | 庭つ鳥 |
迦祁波那久 | (かけはなく) | かけは鳴く |
宇禮多久母 | (うれたくも) | うれたくも |
那久那留登理加 | (なくなるとりか) | 鳴くなる鳥か |
許能登理母 | (このとりも) | この鳥も |
宇知夜米許世泥 | (うちとめこせぬ) | 打ち止めこせぬ |
伊斯多布夜 | (いしたふや) | いしたふや |
阿麻波勢豆加比 | (あまはせづかひ) | 海女馳使 |
許登能 | (ことの) | 事の |
加多理其登母 | (かたりことも) | 語り言も |
許遠婆 | (こをば) | こをば |
続く。
web上では
国立国会図書館 電子図書館蔵書の古事記上巻P39の3行目で
確認可能ですので是非ご覧下さい。
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