鼠さんが葦原色許男を救う 298
古事記の次の展開が昼間のフィールドステージ (field stage) に
なりますので 「夜間のステージ」 はこれでクリアーって事?
須佐之男命の葦原色許男(大国主神)への 「肝試し」 作戦は
お二人の目を逸らしたくなる程の 「愛の劇場 (睦み合い)」 に
逆嫉妬して諦めたのではないのかしらん?
それじゃーって事でお嬢さんの須勢理姫さんが接近・エイド
できない昼間に野外での試練を与える事に。
亦鳴鏑射入大野之中
令採其矢
故人其野時
即以火迴燒其野
於是不知所出之間
鼠來云
内者富良富良(此四字以音)
外者須夫須夫(此四字以音巳)如此言故
蹈其處者
落隱入之間
火者燒過
爾其鼠咋持其鳴鏑出來而
奉也
其矢羽者
其鼠子等皆喫也
少し長かったかしらん?
でも、ココまでが一括りだからご免して。
須佐之男命はいきなり矢に鳴鏑(=鏑矢)を装着して
野原目がけて射り、葦原色許男(大国主神)にそれを捜し
ここに持って来るよう命じます。
葦原色許男(大国主神)はお父様の指図ですので
野原に捜索に入ります。
野原に潜入した事を確認した須佐之男命は
何を考えているのか、いきなり野に火を放ちます。
今日この頃の秋だったのか、火は忽ち野原を覆い尽くし事に。
火の回りが速過ぎ、
状況を把握できない葦原色許男(大国主神)は
取り急ぎ逃げ場を捜しますが、見つからなく、はたと困窮。
その時、首を傾 (かし) げる事ですが、
鼠さんが現れ、
「内は富良富良、外は須夫須夫。」 と云った事にされています。
これを 「音」 で読みなさいと古事記原作者のご指示。
北海道、北の大地、富良野 (ふらの) から両方呉音読みで
「内はフラ(ウ)・フラ(ウ)、外はスブ・スブ。」
では漢音の読みだと
「内はフウリョウ・フウリョウ、外はシュフ(ウ)・シュフ(ウ)。」
いずれにしても、全く意味不明。
取り急ぎ、ここをスキップして次なる展開は
鼠さんの云う通りにして、
「足下を踏んだところ、隠れ入れる空間に落ちてしまった。」
と書かれています。
と云う事で、この空間は鼠さんが空けた? 「洞(ほら)穴」 に。
故に 「富良富良」 の読みは 「ホラホラ」 に。
何だか 「ハッ・ヒィ・フゥ・ヘェ・ホォ」 ってな感じ。
只、次の 「須夫須夫」 は如何ともしがたいのでは・・・。
因みに梅原猛さんはここを
「内はほら穴であり、外はけぶっている。」 と訳されています。
(前出 p403)
この 「穴」 のお陰で野焼きの窮地から救われる事に。
鼠さんが教えてくれた穴は中々のナイスホールでした。
そうこうしている内に、この鼠さんが又、何故か、不思議なことに
須佐之男命が放った鏑矢を葦原色許男(大国主神)の所に
持ってきたのです。
只、鼠さんの子供達がこの鏑矢をかじった(喫=かじり食べる)
状態だったとの事。
個人的には、鼠は大嫌い。
暗渠 (あんきょ) 等に生息、食を求めて夜な夜な徘徊する鼠。
昔はペストの媒介存在。
だからミッキー鼠が 「かわゆい」 と云う発想は理解しがたい・・・。
続く。
web上では
国立国会図書館 電子図書館蔵書の古事記上巻P36の15行目で
確認可能ですので是非ご覧下さい。
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