うさ(宇佐)さんのお告げ=ご神託 290
古事記に戻ります。
すっかり元の姿に戻ったうささんは
大穴牟遲神 (=大国主神) に 「お告げ」 をします。
故其菟白大穴牟遲神
此八十神者
必不得八上比賣
雖負◯ (◯は布製ショルダーバッグ=大きな袋)
汝命獲之
「みなさんが是非ともお嫁さんにしたいと思っている
素敵な八上比賣は
あまたいらっしゃる兄弟の中から
たとい、荷物運び係の大穴牟遲神 (=大国主神) ですが
きっと、きっと貴男をお婿さんに、お選びになるでしょう。」 と。
なぜかしら、古事記原作者はこの予言を的中させてしまうのです。
その、くだり (件)が、
於是八上比賣
答八十神言
吾者不聞汝等之言
將嫁大穴牟遲神
八十神さん達のプロポーズにはすべてお断り。
大穴牟遲神が 「一緒になろう。」 と
彼女に云ったとは記されていませんが
八上比賣は結果的に大穴牟遲神の奥様になってしまうのです。
ここでお気づきのなりませんか?
うささん ⇒ 宇佐・宗像一族 ⇒ 宇佐神宮のご神託 (お告げ)。
あおによし奈良の女帝、称徳帝時代に
彼女の大好きだった 「道鏡」 さんを天皇位にするか否かで
この 「宇佐神宮」 にお伺いを立てています。(769年)
こちらのご神託は 「それは、あいならぬ。」 でしたが・・・。
うささん = 宇佐神宮は朝廷組織に助言できる程の
「公権力」 を保持していた一族と云う事になるのでは・・・。
「うささん」 のイメージはやはり 「女神」 に。
女神と云えば、「三国志・魏志 巻三〇東夷伝・倭人」 に依り
この時より、530年前 「卑弥呼(ひみこ=ひのみこ)」 さんが
お隣、中国 (魏) より
「親魏倭王」 の称号を頂戴したことになっています。(239年)
その 「魏志倭人伝」 での彼女の紹介は
「鬼道に事(つか)え、能く衆を惑わす。
年已に長大なるも、夫婿(ふせい)なく、
男弟あり、佐(たす)けて国を治む。」
ここからも、幻妖術を使いこなし、お告げ = ご神託を
発し、まつりごと (政) を司どられた女神が想像可能に。
只、この時点での卑弥呼さんはややお歳を召され、
連れ合いに先立たれたのか、或いは、独身を貫かれていたかは
定かではありませんが、彼女の弟がサポートされていた様子。
それでは、うさ(宇佐)さんは卑弥呼さんのご先祖さん? 続く。
web上では
国立国会図書館 電子図書館蔵書の古事記上巻P34の15行目で
確認可能ですので是非ご覧下さい。
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