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2010年8月 8日 (日)

稻羽(因幡)之素菟の正体は 286

 前回までが稻羽(因幡)之素菟(兎)のお話しです。
 ところで、この稻羽(因幡)之素菟を
 古事記原作者である、稗田阿礼と太安万侶さんは
 一体、誰 (何) をイメージして創作したのでしょうか。
 素菟は大概、皆さん 「しろうさぎ」 と読んでいます。
 「素」 は
 白色。無地。 生(き)のまま。 物事の元。
 と云う意味合いで英語では 「シンプル (simple)」 感じ。
 それ故、形容詞の 「素」 を
 特に 「白色」 に特定する事ができないのではないでしょうか。
 だから、黒色・茶色・灰色一色の菟(兎)さんでも良いのです。
 (人・集団としたら、「元々の」 と云う形容詞になる筈です。)
 次に、名詞の 「菟(兎)」 さんです。
 これは、誰 (何) かを想定している筈です。
 うさぎさんは 「うささん」。
 うささんと来るとシンプルにイメージできるのは大分の 「宇佐」。
 そして、「宇佐神宮」 の祀る神々

 一之御殿 八幡大神 (誉田別尊=応神天皇)
 二之御殿 比売大神
 三之御殿 神宮皇后 (息長帯姫命)

 宇佐神宮の由緒に依りますと
 「宇佐の地は畿内や出雲と同様に早くから開けたところで、
 神代に比売大神が宇佐嶋にご降臨されたと『日本書紀』に
 記されています。
 比売大神様は八幡さまが現われる以前の古い神、
 地主神として祀られ崇敬されてきました。」
 (宇佐嶋は御許山 (おもとやま) と説明されています。)

 従いまして、この地区の元々の神々は
 「比売大神」 と云う事になります。
 比売大神は 「須佐之男命の落とし種 宗像三女神 250」
 紹介しました、
 多岐津姫命 (たぎつひめのみこと) 沖ノ島の沖津宮
 市杵嶋姫命 (いちきしまひめのみこと) 大島の中津宮
 多紀理姫命 (たぎりひめのみこと) 田島の辺津宮
 宇佐神宮はこのお三方、宗像三女神を祀っているのです。
 
 と云う事は宗像地区グループと宇佐地区グループは
 ご先祖様を一緒にする一族になります。
 更に、
 素菟(兎)さん正体は、宇佐・宗像一族となってしまうのです。
                                                              続く。

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