稻羽(因幡)之素菟の正体は 286
前回までが稻羽(因幡)之素菟(兎)のお話しです。
ところで、この稻羽(因幡)之素菟を
古事記原作者である、稗田阿礼と太安万侶さんは
一体、誰 (何) をイメージして創作したのでしょうか。
素菟は大概、皆さん 「しろうさぎ」 と読んでいます。
「素」 は
白色。無地。 生(き)のまま。 物事の元。
と云う意味合いで英語では 「シンプル (simple)」 感じ。
それ故、形容詞の 「素」 を
特に 「白色」 に特定する事ができないのではないでしょうか。
だから、黒色・茶色・灰色一色の菟(兎)さんでも良いのです。
(人・集団としたら、「元々の」 と云う形容詞になる筈です。)
次に、名詞の 「菟(兎)」 さんです。
これは、誰 (何) かを想定している筈です。
うさぎさんは 「うささん」。
うささんと来るとシンプルにイメージできるのは大分の 「宇佐」。
そして、「宇佐神宮」 の祀る神々は
一之御殿 八幡大神 (誉田別尊=応神天皇)
二之御殿 比売大神
三之御殿 神宮皇后 (息長帯姫命)
宇佐神宮の由緒に依りますと
「宇佐の地は畿内や出雲と同様に早くから開けたところで、
神代に比売大神が宇佐嶋にご降臨されたと『日本書紀』に
記されています。
比売大神様は八幡さまが現われる以前の古い神、
地主神として祀られ崇敬されてきました。」
(宇佐嶋は御許山 (おもとやま) と説明されています。)
従いまして、この地区の元々の神々は
「比売大神」 と云う事になります。
比売大神は 「須佐之男命の落とし種 宗像三女神 250」 で
紹介しました、
多岐津姫命 (たぎつひめのみこと) 沖ノ島の沖津宮
市杵嶋姫命 (いちきしまひめのみこと) 大島の中津宮
多紀理姫命 (たぎりひめのみこと) 田島の辺津宮
宇佐神宮はこのお三方、宗像三女神を祀っているのです。
と云う事は宗像地区グループと宇佐地区グループは
ご先祖様を一緒にする一族になります。
更に、
素菟(兎)さん正体は、宇佐・宗像一族となってしまうのです。
続く。
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