旧暦7/7棚機津女=七夕伝説 287
今日の深夜00時00分~夜明けの間に 「神」 がやって来る。
これが、日本古来の棚機津女=七夕伝説だったのです。
神を今か今かとお待ちしている方は棚機津女さん。
棚機津女 (たなばたつめ) さんは当然、素敵な女性。
概して、巫女 (みこ・すずしめ・めかんなぎ) さんとされています。
この巫女さんは一般的に未婚のお嬢さんとされていますが、
民俗学者の折口信夫さんは
1 生娘
2 バツイチ女性 (×2×3も大丈夫。)
3 当日のみ夫を遠ざける女性
のどちら様でも良かったと考察、結論づけておられます。
今、ここでは、その事は問いません。
巫女さん=素敵な女性は神が現れるまでに
彼 (神) 用の神衣 (かむみそ) になる服地を
織り上げなくてはいけませんので結構たいへんなお役目。
(その後のスゥイートなお仕事も含め・・・。)
さて彼女の相手の彼 (神) はと云うと
今秋の 「五穀豊穣」 を保証して下さる方でしたら
遥か遠い海の彼方からいらっしゃろうが、
天空から舞い降りてこられようが、
気高い山から下山されて来ようが、
ご先祖様 (祖霊) であろうが、
はたまた、村で一番の未婚イケメン男性であろうが、
誰でも良かったのです。
なにせ、最終目的は何と云っても今秋の五穀豊穣。
更に付け加えれば
「時運の趨く所、堪へ難きを堪へ、
忍ひ難きを忍ひ、
以て万世の為に太平を開かむ。」
(1945年8/15玉音放送より抜粋)
とお誓い下さる神々ならもっと最高っ。
その彼 (神) が今日の夜、
お久し振りの上弦の月が沈む頃合いに
やってきて下さるのが棚機津女=七夕伝説のお話し。
このお話しに、お隣、中国より伝来の
「西王母伝説」 とをミックスしたのが七夕伝説。
(織姫=織女=ベガと彦星=牽牛=アルタイルとの天の川逢瀬。)
勘がよろしい方はもうお気づきでしょう? このお話しは
既に、「建速須佐之男命 V.S. 天照大御神」 で紹介してるのです。
再度、抽出してみます。
故爾各中置天安河而
宇氣布時
天照大御神先
乞度建速須佐之男命所佩十拳劍
打折三段而
奴那登母母由良迩(此八字以音 下效此)振滌天之眞名井而
「天の安河をはさんで誓約をなされたが、そのときに、天照大御神
がまず、建速須佐之男命がはいてらっしゃる十握の剣を貰い受け、
三つに折って、玉の音もさやかに、天の真名井で振り清めて」
(神々の流竄 梅原猛著作集8 集英社 p391)
奴那登 (ぬなと)=瓊 (玉) 音
古事記に従えば、
素敵な女性は天照大御神になり、彼は建速須佐之男命
と云う事になってしまうのです。
稗田阿礼と太安万侶さんの創作力って
凄いとお思いになりません。
そして、その後、
天照大御神さんは、うさ(宇佐)さん=宇佐・宗像一族を
お生みになられたのです。
と云う事は、稲羽のうさ (宇佐) さん=宇佐・宗像一族は
日本に稲作農耕文化を伝えて下さった方々になるのでは・・・。
又、織姫=織女=ベガの件は、「道教 北極星・太一星・紫色」 で。
続く。
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