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2010年8月15日 (日)

旧暦7/7棚機津女=七夕伝説 287

 今日の深夜00時00分~夜明けの間に 「神」 がやって来る。
 これが、日本古来の棚機津女=七夕伝説だったのです。
 神を今か今かとお待ちしている方は棚機津女さん。
 棚機津女 (たなばたつめ) さんは当然、素敵な女性。
 概して、巫女 (みこ・すずしめ・めかんなぎ) さんとされています。
 この巫女さんは一般的に未婚のお嬢さんとされていますが、
 民俗学者の折口信夫さんは
 1 生娘
 2 バツイチ女性 (×2×3も大丈夫。)
 3 当日のみ夫を遠ざける女性
    のどちら様でも良かったと考察、結論づけておられます。
 今、ここでは、その事は問いません。
 巫女さん=素敵な女性は神が現れるまでに
 彼 (神) 用の神衣 (かむみそ) になる服地を
 織り上げなくてはいけませんので結構たいへんなお役目。
 (その後のスゥイートなお仕事も含め・・・。)
 さて彼女の相手の彼 (神) はと云うと
 今秋の 「五穀豊穣」 を保証して下さる方でしたら
 遥か遠い海の彼方からいらっしゃろうが、
 天空から舞い降りてこられようが、
 気高い山から下山されて来ようが、
 ご先祖様 (祖霊) であろうが、
 はたまた、村で一番の未婚イケメン男性であろうが、
 誰でも良かったのです。
 なにせ、最終目的は何と云っても今秋の五穀豊穣。
 更に付け加えれば
 「時運の趨く所、堪へ難きを堪へ、
           忍ひ難きを忍ひ、
              以て万世の為に太平を開かむ。」
              (1945年8/15玉音放送より抜粋)
 とお誓い下さる神々ならもっと最高っ。
 その彼 (神) が今日の夜、
 お久し振りの上弦の月が沈む頃合いに
 やってきて下さるのが棚機津女=七夕伝説のお話し。
 このお話しに、お隣、中国より伝来の
 「西王母伝説」 とをミックスしたのが七夕伝説。
 (織姫=織女=ベガと彦星=牽牛=アルタイルとの天の川逢瀬。)
 勘がよろしい方はもうお気づきでしょう? このお話しは
 既に、「建速須佐之男命 V.S. 天照大御神」 で紹介してるのです。
 再度、抽出してみます。

故爾各中置天安河
宇氣布時
天照大御神先
乞度建速須佐之男命所佩十拳劍
打折三段而
奴那登母母由良迩(此八字以音 下效此)振滌天之眞名井而

 「天の安河をはさんで誓約をなされたが、そのときに、天照大御神
 がまず、建速須佐之男命がはいてらっしゃる十握の剣を貰い受け、
 三つに折って、玉の音もさやかに、天の真名井で振り清めて」
 (神々の流竄 梅原猛著作集8 集英社 p391)
 奴那登 (ぬなと)=瓊 (玉) 音

 古事記に従えば、
 素敵な女性は天照大御神になり、彼は建速須佐之男命
 と云う事になってしまうのです。
 稗田阿礼と太安万侶さんの創作力って
 凄いとお思いになりません。
 そして、その後、
 天照大御神さんは、うさ(宇佐)さん=宇佐・宗像一族を
 お生みになられたのです。
 と云う事は、羽のうさ (宇佐) さん=宇佐・宗像一族は
 日本に作農耕文化を伝えて下さった方々になるのでは・・・。
 又、織姫=織女=ベガの件は、「道教 北極星・太一星・紫色」 で。
                         続く。

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