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2010年5月 9日 (日)

八俣大蛇 騙し退治は姑息 273

 どうも、この八俣大蛇、此処彼処に存在する
 めっぽう 「女と酒」 に弱ーい人間味を持ち合わせていた感。

爾速須佐之男命 乃於湯津爪櫛
取成其童女而 刺御美豆良
告其足名椎 手名椎神
汝等釀八鹽折之酒 且作迴垣 於其垣作八門
毎門結八佐受岐(此三字以音)毎其佐受岐置酒船而
毎船盛其八鹽折酒而待
故隨告而 如此設備待之時 
其八俣遠呂智 信如言來
乃毎船垂入己頭 飮其酒 於是飮醉 死由伏寢

 老夫婦の了解を得た速須佐之男命は
 心変わりをしない内に櫛名田比賣をご自分のものにせんが為、
 古事記の表現では
 「彼女をゆつ (湯津=斎つ=清浄) な爪櫛 (細かな歯がある櫛)
 にしてご自分の頭髪に刺した。」 とされていますが
 何せ、速須佐之男命ですから愛のお仕事をされたって事でしょう。
 もし彼がそうしなければ八俣大蛇にみすみす・・・・・。
 彼女をゲットした須佐之男命はいよいよ恋敵になった筈の
 八俣大蛇に戦いを挑む事に。
 それが情けない事に男同士正々堂々と勝負せず、
 「孫子の兵法」 張りの 「闘わずして勝つ」 策略に出るのです。
 須佐之男命は老夫婦の健康を気遣い、彼らに体を動かせます。
 先ずは、度の高い 「超吟醸酒」 作りから、
 お次は垣根作り、更に八つの門、その各々に舟型のビッグ杯、
 そこに超吟醸酒をなみなみ注ぎ込むタスク。
 そこ迄できたら待機している様にとの仰せ。
 やがて、案の定、八俣大蛇は櫛名田比賣を求めて訪れます。
 しかし、大好きなお酒が目の前に。
 適量ですと 「百薬の長」 ですが、如何せん飲兵衛はついつい
 一次会が二次会、三次会へと流れるのは火を見るよりも明らか。
 八俣大蛇は余りの美味しさに一滴残さず飲み干す男らしさ。
 だが、如何せん、超弩級の吟醸酒、
 彼は不覚にも睡魔が襲いお眠になってしまうのです。    続く。
 
 web上では
 国立国会図書館 電子図書館蔵書の古事記上巻P30の15行目で
 確認可能ですので是非ご覧下さい。

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