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2010年4月18日 (日)

櫛名田比賣の登場 270

 建速須佐之男命は出雲国、斐伊川の川面を観ていた際、
 上流から「箸」が流れて来たのです。

此時箸從其河流下
於是須佐之男命
以爲人有其河上而
尋◯上往者
老夫與老女二人在而
童女置中而泣 

 この日本は古来より 「突っつく、切り刻む」 文化ではなく
 繊細な 「摘み挟む」 文化だった事がこの記載から読み取れます。
 決して、「ナイフ・フォーク」 でなく 「はし (箸)」。
 又、「肉食文化」 でなく基本的に 「菜食文化」 であった事も。
 須佐之男命はこの箸を見て、
 上流に 「人」 がいるって気づき、上流を目指します。
 すると思い通り、
 お爺さんとお婆さんを発見。
 ところが、近づいてみると
 この二人はお嬢さんを真ん中にして
 何と、悲しみの涙を流していたのです。
 そこで、須佐之男命は尋ねます。

爾問賜之汝等者誰 
故其老夫答言 僕者國神 
大山(上)津見神之子焉 
僕名謂足(上)名椎 
妻名謂手(上)名椎
女名謂櫛名田比賣

 するとお爺さんが答えます。
 「私は国つ神、大山津見神 (山の神) の子で
 名を足名椎 (あしなづち)、
 又、妻の名は手名椎 (てなづち)、
 そして、娘の名は櫛名田比賣 (くしなだひめ) でーす。」 って。
                                                                続く。

 web上では
 国立国会図書館 電子図書館蔵書の古事記上巻P29の13行目で
 確認可能ですので是非ご覧下さい。

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