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2010年3月28日 (日)

中国創世神話、盤古の場合 267

 中国神話では宇宙創生の神は盤古になっています。
 この神話が記されているのは
 魏・蜀・呉の三国志時代からの南北朝時代。

 「天地が分かれる前は鶏の子、卵の様だった。
  その卵から盤古が生まれ、彼は一日に九度変身して成長し、
  背丈が一日一丈伸びるたびに、天と地が一丈ずつ離れていった。
  一万八千年たって現在の様な天地となり、盤古は死んだが、
  頭は四つの山となり
  左目は太陽、
  右目は月、
  脂が海、
  涙が河、
  毛髪が星、
  皮が草木、
  息が風、
  瞳が雷光、
  声が雷鳴、
  肉は土、
  汗は雨、
  歯が金になった。
  盤古が喜ぶと空は晴れ、怒れば雨になった。
  天地万物の祖、陰陽のはじめは盤古だった。」
 (暦と占いの科学 永田久 p152 新潮選書)

 「盤古」 と云う人格神がお一人で自然をお造りになっています。
 
 一方、古事記では伊邪那岐命が禊ぎに於いて、
 左目からは天照大御神
 右目からは月讀命
 鼻からは建速須佐之男命
 との展開、又、黄泉の国での伊邪那美命は
 頭は大雷
 胸は火雷
 腹は黒雷
 陰は折雷
 左手は若雷
 右手は土雷            
 左足は鳴雷
 右足は伏雷
 更に、五穀の起源での大宜津比賣神は
 頭からは蚕
 目からは稻種
 耳からは粟
 鼻からは小豆
 陰からは麦
 尻からは大豆
 と記されています。
 この表現の全く違う処が日本文化の真髄です。         続く。

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