大氣都比賣神は蘇生し衣食を足らす 264
聡明な太安万侶さんですから
よもや前回の直訳内容ではないと考えます。
それならば、どの様な暗喩か?
当然、彼女は食材を調達、持参してしていなければ
この様な芸当はでき得ません。
大氣都比賣神は好奇心旺盛な速須佐之男命の覗きを
予想し、尚かつ浅はかな彼に
「わたくしを再生なさい。」 と教え諭したのではないかと。
何故かと云うと
彼女の表記を大氣都比賣から
わざわざ、大宜津比賣神 (おおけつひめのかみ) に
変容させているからです。 そして、
故所殺神於身生物者
於頭 生 蠶(蚕)
於二月生 稻種(籾種)
於二耳生 粟
於鼻 生 小豆
於陰 生 麥(麦)
於尻 生 大豆
故是神産巣日御祖命
令取茲 成種
彼女は甦生・再生し、彼女自身から
蚕 ⇒ お召しものの絹生地(繭)を醸し出してくれる幼虫
籾種・粟・小豆・麦・大豆
⇒ メタボ対策まで気遣って下さる穀類の種
をお恵み下さいました。
大宜津比賣神が衣・食を足らして下さったのですから
今度は速須佐之男命は 「礼節を知る」 番です。 続く。
web上では
国立国会図書館 電子図書館蔵書の古事記上巻P29の9行目で
確認可能ですので是非ご覧下さい。
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