常世長鳴鳥(鶏)のギャグ 259
天照大御神奪還作戦の戦術企画を八百万の神々が
委ねたのは高御産巣日神のご子息、思金神。
思金神、
前も話しましたがどうもお金のみ大好きでガリガリ猛者風の
ネーミングで力が削がれますが、
大勢の神々がご指名されたからには知識・知恵・決断力を
兼ね備えていたのでしょう。
ダンスショー作戦 ⇒ ミラー作戦 ⇒ ピケット作戦
この3作戦は中々良い線をついています。
しかし、集常世長鳴鳥 令鳴而
この鶏鳴かせ作戦は如何なものかと・・・・・。
太安万侶さんも思金神に気を使ったのか?
思金神は
鶏鳴狗盗→孟嘗君→史記、司馬遷を読んでいたよって事。
因みに梅原猛さんは思金神を 「藤原不比等」 と措定しています。
あのわたくしども ZIPANGU が大好きな清少納言さんは
「夜をこめて鳥の空音ははかるとも
世に逢坂の関はゆるさじ」 と
鶏鳴をもっとオシャレに引用しています。
殿方からのラブコールにさらりと受け流す彼女って素敵っ。
気になるのは 「常世 (とこよ)」。
とこよって何処 (どこ) よってなもの。
常世は 「常世の国」 の略。
確か、昔、むかし日本列島に漂着した方々が日本海ではなく
太平洋を見渡される海原に立ち、この海の遙かかなたにあると
想像を巡らせていた 「幻の国」 の筈。
それ以前なら、とこよは常夜になり
「姥国・黄泉の国」 になってしまい、「心の国」 に。
そんな処から長鳴鳥 (鶏) を捕まえてくる時間なんか・・・。
さらに、藤原京・平城京、古事記執筆時代なら、常世は
道教チックな桃源郷 (不老不死の国) になっていたのですから
どれをとっても不可能な発想。
故に、この描写はとっても漫画っぽく奇想天外感が漂います。
否、それともこの時代では
メッッチャ・カッコイイー・ギャグだったやも。 続く。
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