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2009年4月26日 (日)

道教とはおちゃめなあるがまま 219

 天文・自然の営みをつぶさに注視し、
 解き明かそうとする (科学する) ことからスタートした道教。
 アフリカの母から旅立ち、遥か東方に辿り着いた民達は
 天文・自然の営みから如何に「生」を謳歌するか学び続ける日々。
 天空の星々の彷徨い・大地の恵みと反撃から学習し、
 時を刻む事を覚え、不確かな自然供与の恵みに甘んじることなく
 やがて
 大地に種を蒔き食するものを得る努力し続けた幼気な民達。
 長期に渡るトライを重ねに重ね、今でもわたくし達の主食である
 「お米」 「小麦」 「豆」 等を地球が太陽の周りを一巡りする期間で
 造り上げる事を可能にしたのです。
 この方法論を手にしたのが通称、農耕民族と云われています。
 お隣、中国四千年の歴史を誇る黄河・長江文明のスタート。
 とは云うものの、日々狩りをして生き続ける狩猟民族と異なり、
 一年かけてやっとの事でゲットできる食料ですから
 余剰を作り 「保存」 「保管」 しなくてはなりません。
 いつの世も、額に汗せず他者のものをかすめ取る輩は存在します。
 そんな不埒な輩から 「貯蓄物」 を守るため古代中国人は
 ご自分達の生活エリヤ防衛・他集団との隔絶を図り
 「壁」 と云うバリアーをこさえたのです。
 やがて、壁の内側にリーダーを決め 「国」 と云う組織が。
 食料と云う至宝の美味しい玉を四角の壁で囲い込んだ 「国」。
 自然の悪戯 (洪水等) がない限り、或いは、貯蓄物で賄われる
 しばしの間は大過なく過ごせます。
 がしかし、
 「国」 に住まう民達の貯蓄物が枯渇し、日々食する事に窮し始める
 や否や 「諍い」 が生じる事は否めません。
 内なる諍いを解消する為、
 民達のリーダーは外に目を向け始めます。
 「この発想」 が今現在まで脈々と続いているのが現実・・・・・。
 この 「諍い」 の解消法が
 中国4000年の歴史の内、
 何と紀元前において既に打ち出されていたのです。
 B.C.770年~B.C.403年、春秋時代と云われる時代。
 B.C.403年~B.C.221年、戦国時代と云われる時代。
 群雄割拠のこの約450年の間に解決策が提言されています。
 特に民を束ねるリーダー (為政者) には儒家思想。
 (孔子B.C.551~479 孟子B.C.372?~289?ら)
 中国初の統一国家、秦の治世に多大に貢献した法家思想。
 (韓非子B.C.280?~233 李斯B.C.280?~210ら)
 人類愛(兼愛)・相互扶助(交利)・不戦(非攻)を唱えた墨家思想。
 (墨子B.C.480?~386?ら)
 小国同士のグループ化(合従策)と
 アンチ(連衡策)の縦横家思想。
 (蘇秦B.C.?~317 張儀B.C.?~310ら)
 まさに戦いの戦略・戦術から内政・外交まで説いた兵家思想。
 (呉子B.C.440?~381? 孫子B.C.380?~320?ら) 
 天文を研究し陰陽五行説を唱えた陰陽家思想。
 (鄒衍B.C.305~240ら)
 「無為自然・小国寡民」 を理想に掲げた道家思想。
 (老子B.C.五世紀頃? 荘子B.C.365?~290?ら)
 通称、諸子百家と云われる方々が
 戦乱の世で額に汗して考え出した思想と方法論。
 わたくし達日本人は、
 青い目の方々の国家膨張主義 (帝国主義) に畏れ戦き、
 黒船来航以来、欧米の方々の論理思想を全面的に取り入れ、
 古代東洋人が遠大な時間を経て創り出した思想と方法論を
 忘れてしまったかのようです。
 道家思想と陰陽家思想を合体させ、「道教」 に。
 自然の成り行きに任せ、ご自分の身を委ね、
 美味しものを食し (個々人の嗜好性により)、
 女性は美しくあり続け、男性は限りなく元気でいたいと思う願い。
 道教って何てス・ナ・オな考え方なのでしょう。
 故に、「道教とはおちゃめなあるがまま」 と云う事に。
 Taoism  の発想なら、
 民同士の諍いは天文・自然の営みにとってはちっちゃな出来事で
 神なる宇宙・母なる大地と海に比して男の戦いは細いの一言?
 と云う事になりません???。
 
 若葉が萌え出で新緑が目に優しい今日この頃。
 (何やら豚インフルエンザが頭をもたげている事もありますが。)
 今回まではインド・中国の神々について触って見ました。
 いよいよ次回からは 「日本の神々」 について語りまーす。
                  続く。

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