時刻と十二支の陰陽説 207
今年、2009年1月1日午前8時59分59秒の後に1秒 (閏秒)
を入れ、太陽を回る地球の公転運動時間誤差調整を行いました。
デジタル表記では、
8:59:59 ⇒ 9:00:00 ではなく
8:59:59 ⇒ 8:59:60 ⇒ 9:00:00 と
決して、1秒得した訳ではありません。
デジタル電波時計でない場合は一秒遅らせて下さい。
アバウトなアナログ時計でしたらアナタの気分次第。
しかし、もっとアバウトな時計は十二支時間。
十二支 子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥 の順
子の刻の担当時間は現在の午後11時~午前0時59分59秒迄。
後は順繰りに。
24時間の12等分ですから各2時間ずつを司る事に。
時を刻み続けるカレンダー・暦 202で紹介した
明け六(むつ)・暮れ六の時刻は季節・昼夜により変動しますが、
(不定時制・時鐘式) この十二支時刻は不動です。
必ず、午の刻は11:00~12:59:59迄 (13:00前迄)、
11:00~13:00のセンター 12:00は 「正午」 です。(定時制)
不定時制の九つ・八つ・七つ・六つ・五つ・四つの昼夜で12。
昼夜それぞれの時間を六等分をいっとき (一時)。
冬ですと夜の時間が長いので一時は2時間以上になり、
昼間の一時は2時間以下になります。
基準は夜明けの 「明け六つ」 と日暮れの 「暮れ六つ」 。
故に昼の九つはお日様が天辺に来る南中時からスタート。
お江戸時代にもしパートさん的お仕事体系が存在したら、
冬の昼間の時給はとってもお得で、夜間勤務は大損に。
年間お勤めできれば辻褄が合いますが、今日日みたいに・・・。
しかし、時給・派遣のない江戸時代は
冬がお昼ご飯を食べる時刻が早くなり、
夏は妙にお腹がいつもより空く感じって気分に。
この 「明け六つ」 の六つとお化けが出ちゃう 「丑三つ時」 の三つ
は全く異なります。こちらの三つは定時制なのです。
丑の時間は午前1時から午前2時59分59秒迄。
この2時間を4で割り各30分づつ担当、
丑一つ時は午前1時~午前1時29分59秒迄
丑二つ時は午前1時30分~午前1時59分59秒迄
丑三つ時は午前2時~午前2時29分59秒迄
丑四つ時は午前2時30分~午前2時59分59秒迄
従いまして、丑三つ時は約午前2時~午前2時30分に。
この時間帯ですとお年を召した方はお布団、ベットでぐっすり、
若者はいけいけどんどん時間ですので、
お化けさんにお会いできるのは若者のみという事に?
お江戸庶民の方々はこの30分を時間の最小単位として
生活していた感じです。何れにせよ、とっても大らかなのです。
デイトでの約束時刻に30分のキャパが (capacity) ?
これってとってもラッキー (lucky) ???
ここで九つの 「9」 について。
陰陽思想では奇数が 「陽」 で偶数が 「陰」 とされています。
陽・・・1・3・5・7・9
陰・・・ 2・4・6・8
「9」 は陽で一番大きい数字。
だから素敵?と思われたのか不明ですが、
何と八つ・七つ・六つ・五つは8・7・6・5・4ではないのです。
ここで小学生の時空に戻り、かけ算、9×1=9
9×2=18 9×3=27 9×4=36 9×5=45 9×6=54
この答えの一の位の数字を取ったと云う事なのです。
又、十の位と一の位の和は必ず 「9」 に。
昔の洒落がきく日本人のどちら様が考え出した事?
この肌感覚、庶民時計の不定時制・時鐘式の時刻制を
最後の旧暦、天保暦で採用、暦に合わせて記載したとの事です。
中々気の利いた天文方のお役人さんがいらっしゃた事。 続く。
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