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2009年1月25日 (日)

旧暦・十干十二支・陰陽五行説206

 以前、五行説の五金と五節句 200
 十二支はもともと何月の月を数える (順) 序数詞だったと。
 そして、十干、これも暦に関係が大ありなのです。
 もともと、甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸は日の序数詞。
 昨今、この文字を見られるのは、住まいの賃貸契約書くらい?
 しかし、ほんの64年前までは日本で常用されていました。
 十干は10個です。
 そんで以て 「旬」 はそれをひとまとめにした単位で10。
 旬で美味しいのシュンと、上旬・中旬・下旬のジュンです。
 甲・乙・丙~辛・壬・癸は一ヶ月、約30日を3で除した10日間の
 割り振り (順) 序数だったのです。
 ちょうど10は五行説の5の倍数でしたので、
 十干を五行配当してしまいました。(序でに十二支も)

 五行 十 干 仮 名 漢 字 十二支
 木 甲(こう) きのえ 木の兄
 木 乙(おつ) きのと 木の弟
 火 丙(へい) ひのえ 火の兄
 火 丁(てい) ひのと 火の弟
 土 戊(ぼ) つちのえ 土の兄 辰 未
 土 己(き) つちのと 土の弟 戌 丑
 金 庚(こう) かのえ 金の兄
 金 辛(しん) かのと 金の弟
 水 壬(じん) みずのえ 水の兄
 水 癸(き) みずのと 水の弟

 因みに陰陽説では兄は陽、弟は陰と云う事になっています。
 十二支は5の倍数ではありませんので、ここで一考。
 五行説の五行配当模様 198 で紹介しました四季の五行配当での
 班固 (はんこ) (32~92) さん論を採用する事により
 この問題を解決します。
 従いまして、「土」 には丑・辰・未・戌が配当される事に。
 無理っぽいですが、「致し方有りません。」 ですよネ。
 どうしても 「鋳型にはめ込む為」 に起きるべき現象です。
 排除されないだけでも良しとするしか・・・・・。
 お次も数字のお遊び。十干十二支。
 60に個々の (順) 序数詞を割り振る事です。
 十干は10個、 十二支は12個、
 そこから10と12の最小公倍数が60になる事に気づいた方が。
 十干を先に表記し、十二支がそれをフォロー (follow) します。

 1 甲子 (コウシ) (きのえね)
 2 乙丑 (イッチュウ) (きのとのうし)
 3 丙寅 (ヘイイン) (ひのえとら)
 4 丁卯 (テイボウ) (ひのとのう)
 5 戊辰 (ボシン) (つちのえたつ)
 6 己巳 (キシ) (つちのとのみ)
 7 庚午 (コウゴ) (かのえうま)
 8 辛未 (シンビ) (かのとのひつじ)
 9 壬申 (ジンシン) (みずのえさる)
10 癸酉 (キユウ) (みずのとのとり)
11 甲戌 (コウジュツ) (きのえいぬ)
12 乙亥 (イツガイ) (きのとのい)

 これを繰り返す事により60の (順) 序数詞が完成。
 組み合わせすべては、国立天文台 天文情報センター
 右上の暦用語解説 ⇒ 六十干支 でご確認を。

 上記により、干支<カンシ・えと(兄弟)>は年・月・日表記手段に。
 年度は60年で、日付は2ヶ月 (約60日) で一巡り。
 年度は干支紀年法、日付は干支紀日法と云われています。
 但し、月は一月より順に
 寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥・子・丑と便利な序数が
 既に存在していましたので、ことさら不便は無かった筈なのに、
 十干をどうしても使用したい生真面目な?お方がいらした感じ。
 それで決まり事を。
 0 十二支の月は固定
 1 甲(1)と己(6)が付く年は丙(3)から始まりで1月は丙寅月
 2 乙(2)と庚(7)が付く年は戊(5)から始まりで1月は戊寅月
 3 丙(3)と辛(8)が付く年は庚(7)から始まりで1月は庚寅月
 4 丁(4)と壬(9)が付く年は壬(9)から始まりで1月は壬寅月
 5 戊(5)と癸(10)が付く年は甲(1)から始まりで1月は甲寅月
 6 閏月は前月と同

 この60通りの繰り返しで目出度し、めでたしって事。
 そして、日本の暦のスタート日は、
 604年 1月 1日
 推古十二年 正月  朔日(一日) 甲子年 丙寅月 戊戌日。
 尚、この日は西暦(グレゴリオ暦)で604年2月9日になります。 
                  続く。

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