五行説の五神と五虫 199
ココからの五行説の五行配当はとっても人為的になります。
高松塚・キトラ古墳で有名な壁画、東南西北の壁に描かれている
蒼龍(そうりゅう)・朱雀(すざく)
白虎(びゃっこ)・玄武(げんぶ)の4神。
センターの亡くなられた方を守る4守護神と云われています。
東方担当の青緑色の龍。 蛇と蜥蜴の合体イメージ?
南方担当の朱赤色の鳥。 雉が元イメージ?
西方担当の白色?の虎。 寅がイメージ
北方担当の黒色?の蛇と亀。 云わずもがな
五色の西・秋に白を配当した為、黄色・黒・白配色の寅が
真っ白な虎にされています。
白馬・白熊はいますが白虎は見た事がありません。
壁画も白で表現されていません。
飛鳥の絵師さんに、「雉が鳴いた」 のでお叱りを受けるかも・・・。
更に、センターが必要なので再度龍にお出まし頂き、
黄色の龍と云う事に。これは苦しい。
更に、土地柄が良い所 (地相がよい) を
「四神相応 (しじんそうおう)」 と云う概念にしてしまいます。
北を背にして、
左に川の流れで蒼龍、右に道で白虎、前は窪地で朱雀、
後ろは小高い山で玄武、そして、真ん中は平らな土地。
この発想で 「平安京」 が造営された事になっていますが
よくよく考えると、この土地は農地に適した所になりませんか?
背後の山から清らかな水が流れていて、お日様が良くあたり、
収穫物は運び易い道がある。この道はいつか来た道?
この様に考えると合点が行きますでしょう。
或いは、文明・文化が栄える地域になるのかも。
この発想が 「風水説」 として展開して行きます。
次は五虫、「虫」 と云っても親にデパートで買ってもらった 「昆虫」
とは全く違います。又、腹の虫とも大違い。
この虫は 「動物」 と考えないといけません。
鱗虫 (りんちゅう)・羽虫 (はむし)
毛虫 (けむし)・介虫 (かいちゅう)・裸虫 (はだかむし) と
称されています。
鱗虫は鱗 (うろこ) がある動物、魚類か爬虫類。
古代中国の文化発信地は黄河中流域 (中原) でしたので、
どうも新鮮な海のお魚さんのイメージが湧きにくかった感じで
大河・大沼に生息する 「大蛇」 を想定。
蛇には手足が無いので、手足の有る蜥蜴等と融合し 「龍」 に。
羽虫は羽 (はね) がある動物、鳥類。
こちらはイメージを膨らませることが簡単だった感じで、
「不死鳥 (フェニックス)」・「鳳凰 (ほうおう)」 に。
毛虫は毛足の長い哺乳類。
野原を駆ける駿馬と山野を駆け回る角あり鹿を合体し 「麒麟」 に。
某ラガービールメーカーのイメージになっています。
介虫は固い殻を持つ動物。
これも海産物の蟹でなく、爬虫類で固い甲羅も持つ 「亀」 に。
因みに、
鳳凰の鳳は男性で凰は女性
麒麟の麒は男性で麟は女性と云う事になっています。
又、龍・鳳凰・麒麟・亀は 「四瑞」 と云われ、
おめでたい象徴の役目を担わされる事にも。
そして、ここからがいい加減になるのです。
センターを占める虫が裸虫。毛足の短い動物。
それが、なな何と、驚く無かれ、「人間」 を配しているのです。
やっぱりこれって人間のエゴ、自己中でしょう。
さすがに配したお方がこりゃマズイと考え、
「聖人 (せいじん)」 と云う事にしてまとめた感じ。 続く。
| 固定リンク
コメント