陰陽道(説)は天と地・女と男 196
陰と陽 天と地 女と男 温かいと寒い 東と西 等々
これらの詞 (概念) は、現代、席巻する単純二元論、
デジタル ○と× YESとNO に代表される時空と
全く異なります。
前者の奥深き二元論は決して矮小なデジタル世界ではなく、
互いに切れ目がない繋がりがあるアナログ世界です。
陰陽二元論は決して対立概念ではなく、
二つで一つ、ワンセット、どちらも欠かせな、融合物、事、人。
吝か対立の暁には、互いに昇華し、新しいセット物、事、人に。
これって、正・反・合 「弁証法」 の宇宙観なのです。
中国での天地創造主は「盤古(ばんこ)」と云う事になっています。
盤古の背丈が伸びて今の天と地になり、亡くなった後に、
左目が太陽に、右目が月に、頭髪が星に、皮膚が草木に、
吐息が風に、瞳が稲妻に、声が雷鳴に、歯が金に、
等々と云われています。
故に、盤古は天地・陰陽を開闢 (かいびゃく) したお方に。
そして、陰陽道 (説) は中国古伝説に登場する帝王、
伏羲 (ふっき)=庖犠 (ほうぎ) が作った云われています。
古伝説ですので、
当然、後の世の方が潤色・装飾・脚色していると思いますが、
「当たるも八卦当たらぬも八卦」の 「八卦(はっけ)」 を作ったとも。
一か八かの丁と半・陰と陽の 「2」 を三乗した八通りで八卦。
天地人、天地万物、自然現象を表象し、判断の拠り所した 「易」。
又、伏羲の奥様は女媧 (じょか) と云われ、
お二人で 「土」 をこねて 「人」 をこの世に送り出した方々と。
尾ひれはひれで、「土」 に水分を含ませどろどろにし、
その中に縄を入れ、その縄をぐるんぐるん振り回して
できた 「人」 が凡人・庶民だそうです。
因みに、手で優しく 「土」 をこねてできあがったのが貴人とか。
そして、後に、女媧さんは 「お月様」 にお住まいなっている事に。
とっても 「意味深い (イミシン)」 ってな感じがしませんか?
意味深く、奥が深い陰陽道 (説)、ちょいと、あげて見ますと、
明と暗 吉と凶 白と黒 火と水 熱と冷 大と小 善と悪
右と左 湿と乾 下と上 表と裏 柔と剛 凹と凸 女と男。
やっぱりこの並べ方は作為的かしらん?
何れにせよ、「二つで一つ」 「セットもの」 なのです。
陰と陽、その内一つが欠ければもう一方は存在できない関係。
この事が、陰陽道 (説) の本質であり、自然思想。
その世の全ての事象をその様に感じ・考えた古代中国人
とってもオシャレでファッショナブルじゃーございませんか。 続く。
菊
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