道教 北極星・太一星・紫色 194
以前、この舞絽倶(ブログ)
「高貴(あて)なる紫色」
「陰陽五行説の色々」
「五行説の世界観を超克」
「虹の配色への悪戯」
「紫色と赤色は仲良し色に」 で 「紫色」 のお話しをしました。
日本の色 (伝統色) のお話し展開でしたのでその節は
全く触れませんでした。
舌足らずでしたのでここで表明します。
その紫色は何と 「道教」 と深い関係が・・・。
これが又、奥が深ーいものですから一概には何ともいやはや。
お隣、4000年の歴史を持つと云われる中国の古代の考え方で
天地人・万物の根本とされる 「太一 (たいいつ)」。
決して早乙女・国分・堺屋太一(たいち)さん達と読みが違います。
太一は 「秦一」 「太乙」 とも。
そして道教では太一は天空を支配する神とされています。
その象徴として北極星を 「太一星」 としていました。
北半球で生活する方々にとっては地軸の延長線上にある 「星」
になりますから、夜の天空は見かけ上、北極星を中心に星々が
左 (時計と反対回り) に回っているように見えます。
冬は星々がくっきり見える時期ですのでこれからは絶景です。
当然周りが暗いのがベスト。二人で見れば寒くない!
取り急ぎ東京の不夜城では無理なのかも。
それとも夜空を見上げるよりも隣の人の方が・・・・・。
現在の北極星は 「ポラリス」。
冬の大三角形、シリウス・プロキオン・ベテルギウス、
そのペテルギウスを含むオリオン座、
ひしゃげたWの形をしているカシオペア座、
北極星をはさんでそのカシオペア反対にいる
柄杓 (ひしゃく) 形の北斗七星。
ちょいと夜空を見上れば、
(アメリカ) グローバル市場経済至上主義ゲームの終演喧噪から
一時だけでも解放されますよ。
「星は何でも知っている♪ (これも古ーい)」
ってな感じで古代中国の方々は夜空に煌めく星々を
こよなく愛で、
ご自分達の存在・意志決定を星々に委ねたのでした。
それが高じてやがて政治利用の占星術へ。
この展開は長ーくなりますので 「今度又」 と 「おばけ」 かしらん。
天の支配者、北極星 「太一星」 に戻ります。
今日日の入試ではとんど 「地学」 が敬遠されていますので
忘れ去られているやも知れませんが、少し思い出して下さい。
星々 (恒星) はそれぞれ 「色」 をお持ちです。
熱ーい星から冷ーたい星の色順は
青白 ⇒ 白 ⇒ 黄 ⇒ 橙 ⇒ 赤
因みに現在の北極星 「ポラリス」 は黄色味に見えます。
分かりやすいのはオリオン座のベテルギウスは赤色味
その点対称にいるリゲルは青白味に見えますので
是非ともご自分のお目々でご確認を。
「色の違い」 が判った方はとってもステキ!
青白味の色は 「紫」 っぽく見えます。
そして今から約3000年前の古代中国人がご覧になった
北極星 「太一星」 はこぐま座のしっぽの位置にいるポラリス
ではなく、こぐま座のβ星 (星座中二番目に明るい星) で
ポラリスと同じく2等星の胴体にいる星 「コカブ」 でした。
こぐま座と云ってもちっとも小熊に見えないのですけど・・・。
この現象は止まる前のコマの動きの様な地球の歳差運動による
のでしたよね。少しだけ地学っぽいでしょう。
現在のコカブの色は橙色味。
古代中国人は北極星 「太一星」 を 「紫色味=青白味」 に
見えた感じです。
彼女・彼らの時代の地球は当然二酸化炭素にまみれていなく
清々しい空気だった筈。
その時代の北極星 「太一星」 は未だ熱く、紫色味を帯びていた?
故に天空を支配する動かざる星?=天帝は 「紫色」 に。
これにより№1カラーは 「紫色」 となり、高貴 (あて) なる色に。
これが道教圏にお住まいの方々による色の発想に。
何故か仏教派と祭り上げられている
厩戸皇子 (聖徳 太子) さんが
「冠位十二階制」 で道教の№1カラー=紫色
を一等賞に採用した事実。
と云う事は彼は道教派でもあった事になるのでは。 続く。
追 別け隔て無く、夏の大三角形と云われる、
ベガ (織姫)・アルタイル (彦星)・デネブ。
そのベガはファッション界では生地を織って下さった神様。
ベガも当然、紫色味=青白味色。
かなり昔の出来事、それはエリザベス女王杯。
「ベガ」 と云う牝馬が三冠に挑んだレース。
そのレースを制したのは
「ベガはベガでもホクト (北斗) ベガ」。
北斗星には存在しないベガ (織姫) が勝利。でも織姫でした。
今日は 「天皇賞」 。なな何と、牝馬2頭の組合せ。
地学に戻って、そのベガ (織姫) は、
地球の歳差運動により、およそ12000年後、北極星になるとの事。
しかし、今の世に生を持つどちら様もご覧になれませんが。
菊
| 固定リンク
コメント