« 大黒天は大国主命と融合 189 | トップページ | 国際色豊かな七福神 191 »

2008年10月 5日 (日)

弁才(財)天は軽大郎女か 190

 古事記で絶世の美女と紹介されている
 軽大郎女 (かるのおおいらつめ) さん。
 彼女の正式名は、衣通王 (そとおしのみこ)。
 彼女の美肌は 「衣装」 を通す程、素敵だったではなく、
 彼女はアバンギャルドで体の線に自信があり、
 シースルールック (see-through look)
 がとってもお似合いなられたお方と考えます。
 衣通王は 「恋」 に関しても先鋭的。
 なにせ彼女は実のお兄さんの
 軽太子 = 軽王 = 軽皇子 (かるのみこ) を・・・。
 詳しくは、「古事記」 梅原猛 学研M文庫で。
 古事記の写本は、
 京都大学附属図書館所蔵 清家文庫 『古事記』 で。
 そして、弁才天。
 彼女もインドの神様で河を守る神様だったとの事。
 やがて女性ですから後の皆さんが幻想を膨らませ、
 音 (楽) の神様 ⇒ 話 (術) のお上手な神様に変身。
 故に後の正式なお名前は 「妙音弁才天」。
 「水」 の神ですから彼女はシースルールックと云うよりも、
 ひょとしたらスピード社の水着さえも最初から
 身にまとっていなかったのかもしれません。
 お馴染みの 「高野山霊宝館」
 「弁才天について」 をご覧下さい。
 「弁天像 胎蔵界曼荼羅」 図はその様な感じです。
 一糸纏わなくても十二分に堪えられる
 美肌ナイスバディー持ち主の妙音弁才天。
 きっと、わたくし達、女性の究極の憧れかも???
 奈良時代、鎮護国家 (金光明最勝王経) の役割とした弁才天は
 鎌倉時代には北条政子をモデルとしてと思われる弁才天に変化。
 「鶴岡八幡宮」 ⇒ 「八幡宮について」 ⇒ 「宝物」
 「木造弁才天座像」 を確認下さい。
 八幡宮側の説明では、
 「鶴岡八幡宮の像は裸形に腰布1枚を彫出し、足をくずして横に
   座り、実物の衣装をつけ、琵琶をひく姿である。寄木造り。
   極めて写実的であり、女性的なふくよかさの中に
   格調の高さと重厚   さが表現されている。」
 と記されています。
 故にこの像の作者は
 弁才天を一糸纏わぬ像として表現したのです。
 弁才天がお風邪をめしたら大変感じで、
 後の八幡宮関係者のどちら様かがお着物を着せたのです。
 像の作者にとっては、とっても 「がっかり」。
 作者の意図を感じる事のできない 「無粋」 な方だったのでしょう。
 又、「江島神社」 ⇒ 「御由緒」 ⇒ 「御宝物」
    ⇒ 「妙音弁財天御尊像」
 では実物ではなく絵で表現していますが、本物は存在する筈です。
 「仏像・羅漢」 梅原猛著作集2 集英社 p159 
 に写真が掲載されていますので興味のお有りの方は・・・。
 弁才天は更に 「子宝」 「財福」 を担わされ 「弁財天」 に。
 弁天様として七福神のお一人にエントリーされたのでした。 続く。

女郎花
spacer
おみなえし

|

« 大黒天は大国主命と融合 189 | トップページ | 国際色豊かな七福神 191 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 大黒天は大国主命と融合 189 | トップページ | 国際色豊かな七福神 191 »