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2008年8月24日 (日)

変身変化の観世音菩薩 184

 仏教世界では、如来に次ぐ№2ランキングの 「菩薩像」。
 先ずは、観世音菩薩像、
 「日光・月光菩薩は女性像」 で語りましたが、
 この 「観音 (かんのん)」 さんも 「女性」 と規定して
 ほぼ問題がないと考えます。
 取り急ぎ、奈良薬師寺 東院堂の聖観世音菩薩像
 ご覧lください。
 柔らかな肌を包むしなやかな布、
 首から胸にはラグジュアリー (luxury) 感溢れるネックレス。
 ブレスレットは勿論、被り物も豪華。
 世のいかな偏屈ものでも彼女が女性でないとは・・・・・。
 彼女はとっても心 (気持ち) が深く・広く・大らかで
 願う方々の 「ご希望」 により如何なるお姿にも変身下さいます。

 そのままの女性の姿では、艶めかしい女性で親鸞の元に。
 「浄土真宗 親鸞会」
 ⇒ 「親鸞聖人略年表」
 ⇒ 建仁1 1201 29 「六角堂参籠、救世観音の夢告」
 をご覧下さい。
 なんと 「観音 (かんのん)」 さんが
 「玉女」 と表現されているのです。
 尚、頂法寺 (六角堂) は 「そして、「生け花」 池坊」
 紹介しました様に、「お花」 家元、池坊の発祥地です。
 
 競馬ファンならよくご存じの馬頭観音像、
 「太宰府 Museum」
 ⇒ 「馬頭観音」
 凄く怖いお顔でしょう。女性も時には烈火の如く怒るのです。
 尚、観世音寺は太宰府 海外遠征を果たそうとして心半ばだった
 斉明女帝 (594~661) のゆかり地です。

 十一の相を表現する十一面観音像
 「仏像 一木にこめられた祈り」
 ⇒ 「井上靖が、白州正子が愛した向源寺蔵 十一面観音立像」
 或いは、
 「女人高野 室生寺」
 ⇒ 「室生寺の仏たち」
 ⇒ 「十一面観音像」
 形相は梅原猛さんに依りますと、(正面大きなお顔は 「慈悲」)
 「正面の三面は慈悲相、左の三面が忿怒(ふんぬ)相、
  右の三面が白牙(はくが)を出す相、背後の一面が暴悪笑の相、
  その上に如来面があるのもあり、ないものもあるのである。」
 (前出 p93) 何とはなしに感じられると思います。
 詳しくは、彼の著書で。
 
 もっと凄いのは千手観音像
 「唐招提寺の名宝 千手観音立像」
 それを現在表現して下さっている、中国の皆さんの
 「千手観音 2008秋の日本公演 夢 My Dream」
 一度はご覧になった事があると思いますが、
 未だの方は、
 ⇒ 「Movie 動画・TVスポット」 で
 唐招提寺の千手観音を時間軸に直すと 「Movie 動画」 に。
 「女性」 の多面性表現です。

 この女性特有の多面感性、男性が理解で得ない所です。
 どうしても男性は 「知」・「論理」・「経験則」で
 お考えになるものですからお解りになる筈がありません。
 女性は感じてから考えるのです。
 この現象を男性はよくおっしゃいます。
 「女性はいったい何を考えているのは判らない。」 と
 これが 「女心と飽き (秋) の空」。
 旧盆も過ぎ去り、やがて秋の季節へかしら

 馬頭観音像から千手観音像は心 (気持ち) の多面感性ですが、
 男性の心の持ち様で、
 「空飛ぶ龍」
 「川泳ぐ大蛇」
 「大招き猫」    等々に変身変化(へんげ)。
 物をお書きになる方々のメタファ (metaphor) には事欠きません。
                  続く。

恋あざみ
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恋あざみ

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