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2008年6月29日 (日)

シンプルファッション如来像 176

  「釈迦」 「薬師」 「大日」 「阿弥陀」 如来像。
 さすが皆さんの出で立ちはシンプルそのもの。
 いくら、インドは暑いと云っても
 皆さん、上半身ベアーファッションとは・・・。
 王族の出身ながら、世に違和を覚え、ご自分の安楽な?立場を
 かなぐり捨て修行・達観に至られたお釈迦様には敬意を払い
 決してファッションセンス的には腐しません。
 「薬師」 「大日」 「阿弥陀」 如来像の衣装は
 どう見ても、シンプルそのもの。
 如来像作成者達の一致した如来 「イメージ」 が
 下半身を覆うのみの像にしたのは、
 肌 (body) を衣装とみなしたと考えざるを得ません。
 (上半身を覆う薄く透ける布はここでは無視します。)
 ボディーラインをそのまま露出する図像。
 これはまさにボディーフィト (コンシャス) ファッションなのです。
 今や死語の 「ボディコン」。
 美しい体のラインをそのまま相手に躊躇無く見せる事。
 故に現代病である 「拒食症」 「メタボシンドローム」 では
 イケナイのです。
 特に、事情無き痩せ過ぎボディーは絶対だめ。
 ギリシャ彫刻感じ、無理矢理作りのボディーもいけません。
 お腹周りに脂肪がまとわりついていなく、
 ややもするとこれでお腹が出てしまったらメタボではないかと
 思わせる丸みを帯びた自然筋肉型が如来像作成者達が創造した
 理想のボディーラインなのです。
 そう云えば、パリコレの花形、ランウェイファッションショーの主役
 旧マヌカン (仏 mannequin) さん
 今や、スーパーモデルが拒食症に陥るのを憂い、
 胴元のフランス政府が 「如何なものか」 のお達しを出す始末まで。
 それ以来、モデルさん達の美的体型が
 無機的・胸無し・ヒョロナガのみでは無くなりつつあるのです・・・。
 今年の 「33rd MODA ITALIA」 (イタリア貿易振興会)
 2009 SPRING/SUMMER COLLECTIONS 7/14~16 IN TOKYO
 イタリアモードの展示会用ポスター。
 それは、それは、美事なまでの豊満なナイスバディー。
 マネ (1832~1883) のオランピアを彷彿させ、
 なな何と、裸婦三尊立像。
 センターはバックシャン、
 脇を固める左はヘレニズム美人、右はルネサンス美人。
 まるで法隆寺の北魏様式、釈迦三尊像風?
 奈良国立博物館「展示・催し物」「国宝 法隆寺金堂展」
 6/14~7/21迄開催中。
 そして、仏像。
 日本において、如来像の出現順序は
 「釈迦」 ⇒ 「薬師」 ⇒ 「大日」 ⇒ 「阿弥陀」 時系列。
 釈迦如来像は蘇我馬子 (?~626) がお持ちでしたし、
 (飛鳥時代)
 薬師如来像は天武天皇 (?~686) が奥様の病気平癒祈願で、
 (飛鳥、白鳳時代)
 大日如来像は空海 (774~835)、
 中国 (唐) よりお持ち帰りの曼荼羅 (まんだら) 図絵で、
 (平安初期時代)
 阿弥陀如来像は平安鎖国、遣唐使廃止、
 「往生要集」 の著者、源信 (942~1017) の浄土教以降で、 
 (平安中期時代 = みやび時代)
                       続く。

雨に似合う菖蒲
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雨に似合う菖蒲

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