あやめの弟子、瀬川菊之丞 142
インフレ政策でこの世を謳歌した江戸元禄時代の真っ直中、
そんな時勢に生を受けた方が
芳澤あやめのお弟子さんになる、
初代瀬川菊之丞 (1693~1749)。
江戸庶民の生活レベルも向上し、
庶民を癒す 「お芝居 (歌舞伎芝居)」 は更に大人気。
(江戸幕府官僚及び彼らの奥様お嬢様、
大奥お勤め女性官僚軍団の皆様も当然含まれます。)
お芝居見物お出かけのお洒落ファッション着物も
三井越後屋呉服店で手軽に調達できる時節柄。
質実剛健 ・お義理に熱く逞しい男役を演じる男性と
きめ細かく・たおやかな女役を演じる男性役者は
大の人気者に奉られます。
特に、女形 (おんながた・おやま) を演じる男性役者は
女心を忘れざるを得ない女性陣?には憧れの的。
あやめについて修行した、その時代若き初代瀬川菊之丞は
一躍スターダム (stardom) に駆け上がります。
梅沢富美男と早乙女太一感じの状況 ・情況。
早乙女太一が演じる、男でも女でもない中性?感じの役者さん。
この純粋無垢感じの女性 (男性) が醸し出す
艶 (あで) やかで、艶 (つや) やかな 「人格」。
穢れ無き?美しさ。
誰しも一回は通過し、通過中の記憶が過 (よ) ぎりません?
触れてしまったら壊れてしまいそうな厚み0.3㎜以下の
バカラグラス細工感じの様相。
初代瀬川菊之丞は上方出身ですが
江戸芝居小屋を主に根拠地に活躍します。
1704年に元号が変わり 「宝永 (1704~1711)」 となりますが
未だ荻原重秀が勘定奉行で健在、インフレの世は続行中。
しかしながら、泰平の世が続くと何故か警告感じの
天 ・自然の悪戯が訪れます。
1703年には関東大地震
1707年には富士山噴火
この噴火により、美しき富士におできが (宝永山) ・・・・・。
宝永山につきましては、「富士山・芸者・日本・和心」 で。
1709年には徳川綱吉、東山天皇が亡くなります。
1712年に側用人、間部詮房 (1666~1720)
幕府儒官、新井白石 (1657~1725) らにより
荻原重秀は勘定奉行の職を解かれます。(インフレ政策の終了)
江戸幕府 (政府) が幾らインフレ政策をストップしても
「美味しい時代」 を過ごした方々に取りましては
その味を忘れる事はできません。
経済政策変更は
中々消費経済社会にはすぐに浸透は致しません。
まだまだ皆さん美味しい季節の余韻を甘受中。 続く。
菊薫る秋
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