女形の所作はなぜ素敵? 138
芳澤あやめさんは大坂・京を中心にお仕事。
偶 (たま) にのお江戸興業。
江戸時代の三都を股にかけ 「女性心」 を表現するあやめさん。
彼女 (彼) の所作、女性の曲線表現振る舞いに圧倒される
お芝居見物の皆さん達。
男性にとっては、理想的な 「女性」。
なぜか、元来お持ちの筈である女性の皆さんにも憧れの 「女性」。
同じ性 (さが) であるにも関わらず、思わず魅了される現実?
この現象は不思議でも何ものでもありません。
判りやすくは、坂東玉三郎さんと梅沢富美男さんとの違い。
梅沢富美男はキリリとした男性、三枚目のちょいと惚けた役回りを
演じる反面、突如、流し目にぞくっとする妖艶な女性役に変身。
その落差に芝居見物のお客様は目を白黒させます。
一方、
坂東玉三郎は 「女形 (おやま・おんながた)」 を演じ続ける
役者さん。
素敵な 「女性心」 を追求し続ける基本的スタンス (stance) が
異なります。
素敵な女性で有り続けようとする玉三郎に
ステキな女性心を忘れてしまった女性にとっては
当然、玉三郎はとっても素敵過ぎる男性になってしまうのです。
続く。
菊薫る秋
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