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2007年9月 7日 (金)

敵役はダーティーヒーロー 122

 お次は商売人の町、大坂。
 さすがに失敗経験を間近に接し観る機会が多かった分
 大坂の皆さんは逆バージョン (version) がお好きだったみたい。
 大悪者 ・大悪玉 ・大悪党への絶賛。

 商売の 「浮き沈み」 は、ほんの 「紙一重」。
 圧倒的に沈んでしまう方が多い分、
 ご自分を敗者側に置き換え、彼らの 「果敢な戦い」 に対し
 惜しみない拍手を送るのです。
 「あいつらだって、メッチャ、カッコイイジャン」 ってな感じで。

中大兄皇子 に対する 蘇我入鹿
菅原道真 に対する 藤原時平や家来の松王丸
源義経 に対する 梶原平三景時
武蔵坊弁慶 に対する 加賀国、安宅の関守の富樫左衛門
雪姫 に対する 松永大膳
乳人、政岡 に対する 仁木弾正
幡随院長兵衛 に対する 水野十郎左衛門
お岩さん に対する 民谷伊右衛門
助六 に対する 意休/td>
 最近では
三村新之丞 に対する 島田藤弥 (武士の一分)
 等々。

 ヒーローに対しては必ず裏ヒーロの存在が必要です。
 ハリウッドものなら取り分け素敵な 「ダース・ベイダー」。
 敵役 (かたきやく) にも色んなバリエーション (variation) が。
 歌舞伎用語では 「実悪 (じつあく)」 「公家悪」 「色悪」。
 おおよそこの世の性悪 (しょうわる) を隈無く制覇。
 人の性 (さが) はとてもとても奥深いものが有ります。 続く。

初秋の桔梗
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初秋の桔梗

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