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2007年6月 5日 (火)

「毛」ファッション(fashion)Ⅰ 75

 最後の天然素材の 「毛」。
 通称皆さん 「ウール (wool)」 と呼んでいます。
 「麻」 と 「綿」 は 「植物繊維」
 「絹」 と 「毛」 は 「動物繊維」
 但し、「絹」 は 「お蚕」 さんが 「神秘的」 な糸を
 を私達にお恵み下さっているのに対し、
 「毛」 は当に 「羊」 自身の防寒用の 「毛」 です。
 私ども農耕民族の日本人と異なり、狩猟遊牧民の方々は
 昔から 「羊」 とは 「お友達」 関係。
 ひつじ (羊) さんにとっては、ありがた迷惑な話だったかも。
 彼は、ある時は人のお腹に入り、
  又、ある時は防寒用の 「服」 とされる宿命?
 一方、人間に取りましては、甚だ 「重宝」 な存在?
 品質表示の 「毛 100%」 の
 コート、スーツ、ジャケット、スカート、ニット等は、
 彼らのフサフサとした 「毛」 で出来上がっており、
 私達は、その 「毛」 を纏い、羽織っているのです。
 「羊毛」 が普及した第一原因は、
 彼らの毛の表面に 「スケール (鱗状のもの)」 があるからです。
 それ故、毛同士が絡み合いやすく、
 甚だ 「紡績」 をし易かったのです。
 又、毛の内側の皮質部 (コルテックス) は、生育過程で
 良く生育する部分と育ちが悪い部分が程良く調和し、
 繊維自体に引き連れが生じ、
 波型状態 (捲縮) (クリンプ = crimp) になっています。
  これが、ウールが温かく、と弾力性を生む原因となり、
 更にシワになりにくい要因となっています。 続く。

雨とあやめ
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雨に滴る菖蒲

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