アートディレクター平賀源内 87
アートディレクター (art director) とは、広辞苑で
1 演劇・映画などで、舞台・小道具・背景・衣裳などの
美術的効果を指導する者。美術監督。
2 広告制作で、美術部門を統括する者。
と説明されています。
一方、わたくし共、アパレルに携わる者にとっては、
かっての 「グッチ (Gucci) のトム・フォード」 が
アートディレクターの存在になります。
(クリエイティブディレクターとも)
一昔前、グッチと云えば、
男性諸氏にとっては 「贈り物」 用として、
女性の皆さんにとっては 「ご自分へのご褒美」
として、欠かす事のできないブランドでした。
1921年ルネッサンス発祥地、フィレンツェで創業のグッチ社
(グッチオ・グッチ) の経営危機を救った、
アメリカ生まれのトム・フォード。
基本的には、ディオール社の創業者、クリスチャン・ディオール
亡き後、ディオール社を引っ張ったのは、
イブ・サンローラン ⇒ マルク・ボアン
⇒ ジャンフランコ・フェレ ⇒ ジョン・ガリアーノで、
職種はあくまでも服飾デザイナー。
てな感じで、あくまでもデザイナーさんがそのブランドの
ヘゲモニー (Hegemonie 独=指導的役割) を担っています。
(創造的で素敵な服作りに専念すると云う観点。)
それに引き替え、
トム・フォードは純然たる服飾デザイナーではなく
「グッチ (Gucci)」 ブランド総ての幻想制作者的存在。
ここの所が、「新し目」。
服飾デザイナーではなく、経営的見地を含めたブランド存在
維持保持者の役目を担い、美事、瀕死の 「グッチ (Gucci)」 を
再び、世界に冠たるブランドに仕立て上げました。
このアートディレクター (クリエイティブディレクター) 的存在が、
遡る事、約250年前にこの日本に出現していたのです。
そのお方こそ、誰あろう奇想天外な 平賀源内です。 続く。
明け方の朝顔
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