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2007年6月29日 (金)

アートディレクター平賀源内 87

 アートディレクター (art director) とは、広辞苑で

 1 演劇・映画などで、舞台・小道具・背景・衣裳などの
   美術的効果を指導する者。美術監督。
 2 広告制作で、美術部門を統括する者。

 と説明されています。

 一方、わたくし共、アパレルに携わる者にとっては、
 かっての 「グッチ (Gucci) のトム・フォード」 が
 アートディレクターの存在になります。
 (クリエイティブディレクターとも)
 
 一昔前、グッチと云えば、
 男性諸氏にとっては 「贈り物」 用として、
 女性の皆さんにとっては 「ご自分へのご褒美」
 として、欠かす事のできないブランドでした。

 1921年ルネッサンス発祥地、フィレンツェで創業のグッチ社
 (グッチオ・グッチ) の経営危機を救った、
 アメリカ生まれのトム・フォード。

 基本的には、ディオール社の創業者、クリスチャン・ディオール
 亡き後、ディオール社を引っ張ったのは、

 イブ・サンローラン ⇒ マルク・ボアン
 ⇒ ジャンフランコ・フェレ ⇒ ジョン・ガリアーノで、
 職種はあくまでも服飾デザイナー。

 てな感じで、あくまでもデザイナーさんがそのブランドの
 ヘゲモニー (Hegemonie 独=指導的役割) を担っています。
 (創造的で素敵な服作りに専念すると云う観点。)

 それに引き替え、
 トム・フォードは純然たる服飾デザイナーではなく
 「グッチ (Gucci)」 ブランド総ての幻想制作者的存在。

 ここの所が、「新し目」。
 服飾デザイナーではなく、経営的見地を含めたブランド存在
 維持保持者の役目を担い、美事、瀕死の 「グッチ (Gucci)」 を
 再び、世界に冠たるブランドに仕立て上げました。

 このアートディレクター (クリエイティブディレクター) 的存在が、
 遡る事、約250年前にこの日本に出現していたのです。
 そのお方こそ、誰あろう奇想天外な 平賀源内です。    続く。

明け方の朝顔
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明け方の朝顔

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