鈴木春信 fashion誌をカラー化43
京都着物事情は前回迄にして、再び江戸にとんぼ返り。
菱川師宣の登場から約90~100年後
ファッションモード雑誌が 「カラー」 で出版される時代に。
このきっかけを作ったのが 「大小絵暦」。
今のカレンダー (格調が違いますが) の様なものになります。
「狂歌」 と 「暦」 をワンセットした大小絵暦。
この企画は、
この時代のアバンギャルドでひょうきん者、
平賀源内 (1728~1779) がディレクト (direct) した
のではないかとわたくし共 ZIPANGU は考えています。
そして、この大小絵暦の 「イラスト (illustration)」 担当が
鈴木春信 (1725?~1770) 。
「錦絵 (にしきえ)」 の創始者と云われている方です。
この時代も挿し絵担当として 「浮世絵師」 が活躍。
日本で印刷物が初めて 「カラー化」 された時代です。
この事が、やがて喜多川歌麿を代表とする、美人版画浮世絵が
江戸時代の絵画 (幕府御用達狩野派を除く) を
代表する事に繋がります。
菱川師宣の白黒浮世絵から鈴木春信の錦絵が登場する間は
白黒の世界に赤 (紅) 色を入れていました。
原始から色は 「赤=女性」 が原初。
ここでもその事が具現化している様子が伺えます。
この事柄につきましては 「日本の色誕生」 でご覧下さい。
鈴木春信の浮世絵は、概して 「黄色系」 が多用されています。
原初の赤色を除けば
和紙に墨で記された狂歌。
墨黒の世界にインパクトを与える色は 「黄色系」。
ちゃんとに 「理 (ことわり)」 に叶っています。
尚、大小絵暦と鈴木春信の詳しい事は
「鈴木春信の錦絵誕生と大小絵暦 (えごよみ)」
をご覧下さい。 続く。
吉野の山桜は?
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