鈴木春信と瀬川路考 44
お江戸八百八町のファッションリーダー
(あくまでも女性ファッション) は
今の世と変わらず、「芸能関係者」 でした。
男が演じる 「歌舞伎役者」 の女形 (おやま) がその代表。
長きに渡り人気があったのが各代の 「瀬川路考 (菊之丞)」。
特に、この時代の名女形は二代目瀬川路考。
彼女 (彼) の着用する着物カラーが流行色になっています。
鈴木春信は彼を描いています。
その絵は 「瀬川路考(菊之丞) 歌舞伎役者(女形)」 で
ご覧下さい。
その絵で描かれている彼女の茶色着物が 「路考茶」。
その茶色が大流行、一世風靡したとの事です。
その期間も超ロング。
現代と違い季節でシーズンカラー流行色と云う代物に躍らされ、
コロコロ変わる色展開とは全く様子が異なります。
あの大奥取締の江島さんも生島にコロリですので、
歌舞伎役者さんは何とも云えない独特の雰囲気を
お持ちでいらした感じです。
あの天才平賀源内も二代目瀬川路考にゾッコンだったとの事。
江戸時代初期、庶民の皆さんには 「赤と紫色」 の着物が
着用不可になって以来、
専ら茶系 ・グレー系 (鼠色系) ・紺系色で
済まさざるを得なかったのですから、
この3色のバリエーションで色を楽しまざるを得ませんでした。
続く。
散りゆく桜
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