京都 東山衣装競べ (比べ) 41
京へ戻った尾形光琳は、
早速アトリエ (仏 atelier) 付きの住まいを拵 (こしら) えます。
中村内蔵助の羽振りも未だ継続中です。
内蔵助は京都在住江戸幕府官僚としては、
既に名士の域に達していましたので、
京都関西地区でのセレブの方々の集 (つど) いには
必ず出席せざるを得ない立場になっていました。 (それもお仕事)
当然、お財布を握る奥様同士の会合も数多ありました。
そんな折、内蔵助夫人が近々出席予定の
京都東山パーティー出席時のお出かけ衣装に関する出来事です。
内蔵助はご自分の奥様を一際お洒落で、素敵に見せたく、
アーティスト尾形光琳に相談を持ちかけ、アドバイスを求めました。
この顛末は、「東山衣装競べ (比べ)」 でご覧下さい。
とかく、世の殿方 ・男性は、物色中?はいざ知らず、
ほんの少しだけでも心が通う?頃合いには、
女性のアウター変化に、全く目もくれず、
心を覆うアウター (body) 攻略のみに
専念する事が常となりますが、
女性の場合は、どっこいそうは行きません。
女性同士は、一瞬のすれ違いでさえ瞬く間に 「勝負」 してます。
「あの子より、私がキレイ」 ってな感じで・・・・・。
それが、豪華サロンでのセレブな奥様達の闘いですから
言わずもがなのコンコンチキ。
壮烈なバトル (battle) が繰り広げられるのでございます。
心を伴わない 「絵 (着物)」 の競演では
「同化」 を極力避ける方が
より 「目立つ」 事実は、誰が見ても火を見るよりも明らか。
これを地で行ったのが、
光琳の東山衣装競べ (比べ) でのアドバイス。
光琳にとっては、「へ」 でもなく取るに足らない助言でした。
彼の 「八橋蒔絵螺鈿硯箱(やつはしまきえらでんすずりばこ)」
に於ける、派手さとシンプル味のコラボに比したら、「屁の河童」。
ましてや、光琳晩年の作、「紅白梅図屏風」 での
「女と男の心的現象表現」
「山紫水明、日本四季感表現」
「曲線と直線が織りなす謎世界」
呆気 (あっけ) にとられて、思わず溜息・・・・・。 続く。
☆男性の皆様、「女性の衣装変化」 にはくれぐれも敏感に!
綻ぶ山桜
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