大奥組織階層 着物で差異 29
「江戸時代の女性衣装」をご覧下さいますとお分かり頂けますが、
大奥でお勤めするキャリア女性の正装 (本式服) は
お中臈を境として、明確に着用アイテムが異なります。
そのアイテムは 「打掛」 です。 (略式服も同じ)
小袖着物の上に、もう一着羽織る着物。 打掛はお中臈以上のみ
シーズンは春 ・秋 ・冬用と夏用とのわかれています。
正装 (本式服) 以外のお勤め着 (略式服と平服)もあります。
季節とお仕事内容でそれぞれ衣装を変化させていました。
差異表示としての着物アイテムの詳細は
「江戸時代の女性衣装」 で確認して下さい。
大奥組織の階層は文献確認をしてませんので不明確ですが、
御殿女中 (江戸城大奥キャリアー女性) 階層を
会社組織の縦割り階層に比して見ますと、
上臈御年寄 | ⇔ | 顧問 |
御年寄 | ⇔ | 社長 |
御中臈 | ⇔ | 総務部長 <将軍お世話係担当職> |
御右筆 | ⇔ | 総務書記課長 |
表使 | ⇔ | 総務外交課長 |
御次(おつぎ) | ⇔ | 総務宴会課長 |
御切手 | ⇔ | 総務警備課長 |
呉服の間 | ⇔ | 衣装製作課長 着物縫製担当=お針子さん |
御三の間 | ⇔ | 総務雑用係長 |
御仲居 | ⇔ | 食事担当係長 |
御火の番 | ⇔ | 火事担当係長 |
御使番 | ⇔ | 総務渉外係長 |
御末(おすえ) | ⇔ | 清掃・水汲み・風呂番などの雑務担当 |
係長見習い、或いは、一発逆転 御中臈へも | ||
部屋方 | ⇔ | 平社員 御年寄 等の個人雑務担当 |
ってな感じになり、部長以上、課長、係長の階層で、
概ね、お召しなれる着物で差異表示をしていた様です。 続く。
蕾の桜
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