金襴 ・銀襴緞子の着物 13
物価の急上昇は 「権力」 をお持ちの方にとっては大歓迎。
より 「差異表示」 をし易くなるからです。
現在では、差程、感じなくなっていると思いますが、
(深層心理では未だに 「舶来信仰」 が根強く残っているかも)
この時代、残念ながら生産技術等は
お隣の明国が遥かに勝 (まさ) っていました。
通称 「唐物 (からもの)」 インポート (import) 商品です。
なぜか、明国輸入にも関わらず、唐物なのです。
菅原道真が遣唐使派遣を中止 (894年) して以来、
唐 → 五代(十国) → 北宋 → 南宋 → 元 → 明
と変化している事を無視し?中国製なら何でも 「唐物」 なのです。
そして着物アイテム (item) の超人気ナンバーワンは、
made in 明国 の 「金襴 ・銀襴緞子 (どんす)」 でした。
「金襴 (きんらん) 緞子の帯締めながら♪」 の金襴です。
これらは着物・帯の生地ですが、質の良い (high quality) 絹地に
金糸 ・銀糸を織り込んで豪華な文様を浮きだたせた生地です。
お近くでこの生地を確認する方法は、
もし、お仏壇があれば、「チーン」 と音を出す鐘の下に敷いてある
座布団の小さい感じのものが金襴 ・銀襴緞子です。
お仏壇がなければ、お寺さんでデートの際にお経を上げている
お坊さんの脇をご覧下さい。多分これも不可能っぽいですね?
しかし、江戸時代は、お寺がデートスポットだったのです。
女性の方なら金糸ラメ使いの豪華版をイメージして下さい。
男性の方々は彼女に尋ねて。「金襴 ・銀襴ってドンなの」 と
現代風なら、ビキューナ生地に小さなダイヤを鏤めた様な?
ビキューナとしたのは今現在、一番経済原価が高いからです。
本来は 「絹地」 になります。 この件はその内に又。
金襴 ・銀襴緞子が輸入され始めたのは、室町時代です。
足利義満の遣明船 ・勘合貿易、
守護大名の細川 ・大内氏などの私貿易、
民間荒くれ貿易軍団 (通称、和冦) の密貿易により
日本にもたらされました。
一方、この時点での、
日本からの輸出品は 「金 ・銀 ・銅 ・日本刀」 等の金属原料で、
資源輸出国だったのです。
オリンピックのメダルではありませんからネ。
最近は、密輸出で銅線 (銭) が多いらしいとか? 続く。
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