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2007年1月21日 (日)

寅さんファッションは粋? 6

 寅さんの口上は、鋭く世をえぐっています。
 現状分析を以てして、「心の中の心情 (真実)」 を
 きっちり言語表現で生きとし生きるものの代弁をしてくれてます。
 例え、フィクション逃げのドラマでも、
 彼のファッションであるが故での 「もの言い」。
 彼の出で立ちですと、皆さん頷き、納得されますが、
 チェックジャケット、ワイドニットベルト (腹巻き) 等でなく、
 アルマーニジャケット、鰐皮細巾ベルトファッションでは、
 誰しも、そうはいきません。
 その様な出で立ちなら、聞く皆さんは、口をあんぐりなさいます。

 これが 「馬子にも衣装」 の真骨頂。
 「馬子にどてら (綿入りロング着物) 」 でのマッチィングでは、
 この心情を言語で吐露する事は艱難辛苦のコンコンチキです。
 ZIPANGU 的云い方では補色環境での目立つ色側が
 表現する事により 「成り立つ時空間」 になります。

 故に、寅さんファッションは 「イキ」 なのです。
 「イキ」 を 「素敵」 と変換して下さっても結構です。
 あの琳派の巨匠、尾形光琳がこれをやってくれています。
 お時間がございましたらちょいと覗いて下さい。
 「尾形光琳 ・中村内蔵助 ・二条綱平と東山衣装競べ (比べ)」
 衣装論はこの位に。  続く。

☆どてら(関東田舎風表現) = 丹前(関西・関東都会風表現)
 江戸時代、着物の上に羽織る、広袖綿入り羽織 (ジャケット)
 丹前の謂われは、井原西鶴の好色一代男で
 「そもそも丹前風と申すは、江戸にて丹後殿前に風呂ありし時、
 勝山といへる女すぐれて情ふかく・・・」
 ここにもお洒落で素敵な勝山さんと云う女性がいらっしゃいました。
 勝山さんは、着物の上にゆったり目でちょいと派手目な
 ジャケットを 「粋」 に着こなしていたのでしょう。

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