束帯の色の差異表示 位階 63
万葉の世界から一気に服色の差異表示のお話に。
束帯 (モーニングスーツ) は 「形」 が決まっていて、
この時代(とき)のデザインの勝負は、絹素材の善し悪しと 「色」。
その色で差違を表現することができました。
(今の世の黒一辺倒ではなく、オシャレ度は上で、
画策しさえすれば違う色を着ることが可能だったのです。
但しロングジャケットカラー(袍)のお話、
ボトム(袴)は白で統一されていました。)
帝(天皇)の黄櫨染と麹塵色
太上天皇の赤色
親王等の黄丹色を除けば、
努力 (これが、かなりムズイ) 次第では4
色以外の色はどの色もおめしになれました。
因みに、人気順カラーは、令集解に依りますと、
1 深紫 2 浅紫 3 深緋 4 浅緋 5 深緑 6 浅緑
7 深縹 8 浅縹
であったとの事です。
ヴァイオレット レッド グリーン ブルー の順です。
(皇室御用達カラーは、
お日様色の赤と黄の3混色と麹塵色と称する見る角度と光量で
微妙に変化して見えるグリーン系玉虫色。)
上記の様なトレンドカラーがやがて、
「色は移りにけりな、いたずらに」 ってな訳で、
みやびな世の平安中期には変化してしまいました。 続く。
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