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2006年2月21日 (火)

王羲之と藤三娘の心意気 32

 ファッションリーダーであったと思われるお二人の親子。
 「才色兼備」 母の光明皇后さんは、
 前回の杉本苑子さんに依りますととっても難しそうなご本を
 わざわざ、お隣の中国 (唐) よりお取り寄せになり
 お読みなったとか。
 パソコンで 「本」 を注文できない時でしたから届くまで
 時間がかかってたいへんだったみたい。
 更にあちらのご本は漢文、彼女は読めたと云う事。
 「読み」 と来たら次は 「書き」。
 MS明朝のご先祖さんになる「楷書」のお手本
 「王羲之(おうぎし)」 の書いたと云われる
 「楽毅論(がくきろん)」 の模本を彼女が書写したそうです。
 その現物が 「正倉院」 にあります。
 (楽毅論で検索を。コピペできませんので打ち込んで下さい。
 「巻末」 の所もクリック。)一度ご覧下さい。
 文頭のラインは一応揃っていますが、
 文末のラインはMSP明朝 (プロポーショナルフォント) の様に
 見事に揃っていません。
 又、「巻末」 の 「藤三娘(とうのさんじょ)」 は
 彼女(44歳数え)のサインですが、
 とても太くて微妙な斜めバランスを保った
 「力強い」 文字じゃないですか?
 (藤三娘は藤原不比等さんの三番目のむすめ(娘)さんとの事。)
 この時代もめっちゃ省略言葉だったみたいですね。
 ついでに藤原仲麻呂さんのサインも見られます。
 (屏風花氈等帳(びょうぶかせんとうちょう)と同じく
 正倉院で検索して下さい。)
 これ又、男の中の男らしい文字と思われません?  続く。

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