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2005年12月29日 (木)

吉祥天女 七

 衣の下にお召しになるもの以外はこれでおわり。
 『奈良西の京、薬師寺の宝物に、吉祥天女の画像といふ一幅あり。
  その服装、端麗優美を極めたるが、全然天女の服装とも見えず。
  ある説に光明皇后の尊影を、
  吉祥天女に擬して図し奉りたるものならむといふはさもあるべし。
  必ずや当時代貴人の礼服の態を資りて、
  作れるならむと思はるれば、写してここに載す。
  先づ頭髪の様は鈿釵宝髻なるべく、
  肩にかけたる領布(ヒレ)及ひ胸元に垂れたる長紐は、
  天武紀十三年(674年)の詔に、
  長紐結紐任意服之とある紐ならずや。
  又上衣の袖の長きは謂はゆる大袖にて、
  下の小袖は、八寸以上一尺以下と
  制せられたる当時の寸法にかなへるが如し。
  猶注意せらるるは、裳のさま也。まとへる褶は、
  後世の裳の如く襞を折らざる平裳に見え、
  前に垂れたる裙は、吉祥天女の像にある様式になりをれども、
  その模様は、緑地に紫蘇芳の纈(ユハダ)にかかれたるなど、
  令義解の解説にたがはず。
  その上裙の下に、褶の下端の顕はれたる、金銀製のくつをはきたる、
  すべて衣服令の記録・集解の説明に適中するを想ひ見るべし。』
 と関根正直さんはお書き下さっています。
 絵は正直さんご自身お書きになったのか不明ですが、
 頭の上の両サイド部分に伸びている線には驚きです。
 昔、薬師寺で買い求めました 「薬師寺吉祥天女画像」 には
 その線は見つけられませんでした。
 関根正直さんの写された絵をご覧下さい。

吉祥天女 絵

重修 装束図解 服制通史
関根正直 昭和7年5月5日

吉祥天女の大きな絵
(彩色画像絵完成済)

こちらは薬師寺さんの
 吉祥天女像です。

 今年の七月よりスタートして早六ヶ月、
 年の瀬を迎えました。
 ご覧頂きました皆様には、
 深く感謝申し上げます。
 皆様におかれましては、
 良いお年をお迎え下さい。


 それでは、来年も宜しく御願いたてまつりー。
           ZIPANGU スタッフ 一同。

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